腸活にヨーグルトと納豆食べる人が見逃してる事 花粉症悪化させる「停滞腸」防ぐ2つのポイント

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もっとも、こうした菌の死骸が腸内の善玉菌のエサになるので、まったく無意味ではありませんが、効果は限定的と考えたほうがよいでしょう。

同じ善玉菌のエサとなる水溶性食物繊維は、胃酸で消化されることなく大腸まで届きます。

さまざまな種類がいる善玉菌たちすべてのエサになるので、とても効率がよいのです。腸活として気軽に食に取り入れるものとしては、水溶性食物繊維がイチオシなのです。

水溶性食物繊維の多い食べ物として覚えておくと便利なのが、ネバネバしている食べ物です。大和芋、長芋、オクラ、とろろ昆布など、ネバネバ系の食材を意識すれば、水溶性食物繊維を多く摂れます。

あのネバネバは、先述した「ムチン」という糖タンパクでできている粘液状の物質です。ムチンは水分の保持力が高く、多くの水分を吸着した状態で大腸の中に入っていくため、便を軟らかくしてくれるのです。

腸の活動を促す冬腸活スープ

実は、冬が旬の野菜には、水溶性食物繊維が多く含まれている食材があります。ニンジンやゴボウがそれに当たります。あたたかいスープやお鍋の具材として、活用するのがおススメです。

まずは、これ1杯で腸にいい栄養素が摂れる「腸のクリーニングスープ」をご紹介します。野菜がたっぷり摂れる、具沢山の食べるスープです。

いつもの食事にプラスして、まずはこのスープからいただきましょう。胃腸が温まって消化の助けになりますし、具材をよく噛んで食べるようにすると、満腹中枢が刺激されるのでその後の食べ過ぎも予防できます。

具材はどれも水溶性食物繊維が豊富で、なかでもオクラのネバネバには便をやわらかくしてくれる効果があります。また、しいたけは、ぜん動運動を促してくれるパントテン酸、腸の粘膜細胞にいい作用をもたらすビタミンDが豊富です。

お好みでみそ味にアレンジしたり、お酢を回しかけて風味をプラスしたり、ぜひ自己流にアレンジしながら腸のクリーニングスープを続けてみてください。

●具沢山で食べ応えも満点 腸のクリーニングスープ
◎材料(2人分)
ごま油:小さじ1
a
にんじん:1/3本(50g)
ごぼう:1/3本(50g) 
※皮は包丁の背でこそげ落としておく
しいたけ:2個
※軸は取っておく
こんにゃく:50g 
b
オクラ:4本
※ガクは取っておく
だし:300ml
(水300ml+和風顆粒だし小さじ1/4でも可)
しょう油:小さじ2(注)
塩:少々
(注)「しょう油:小さじ2+塩少々」の代わりに、「みそ:大さじ2」、もしくは「塩麹:大さじ2と1/2」でも美味しく仕上がります。
◎作り方
1. 食材を食べやすい大きさに切る。根菜類は火が通りにくいので薄切りに。
こんにゃくの臭みが気になる場合は、切ったあとでお湯を回しかけてザルにあける。
2.鍋にごま油をひいて熱し、aを加えて中~弱火で焦げないように5分炒める。さらにbを加えて弱火で3分煮る。
3.お好みで塩を加え、味をととのえる。

おろししょうが、梅干し、柚子胡椒、酢などを加えて風味をプラスするのもオススメ。

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