さとる(41歳、仮名)は、外資系企業に勤める年収1200万円のバツイチだ。最初の結婚は同じ会社に勤めていた同い年のみゆ(仮名)で、恋人時代のデートは割り勘だった。結婚してからも家賃や生活費などは、きれいに折半していたし、家事も分担していた。
2人は30歳で結婚したのだが、みゆは家庭よりも仕事に興味があり、「子どもが欲しい」と願うさとると、だんだんと反りが合わなくなっていった。土日も仕事や自分の趣味が優先で、1日家にいることがなかった。
35歳になったとき、「そろそろ子どもを作ろう」と言うさとるに対し、「私は、仕事がしたい」とみゆは譲らず、ケンカが絶えなくなった。そして、40歳を前にして協議離婚をした。
「ご馳走になって当然」の40代女性
「子どもを間に挟んで、いつも笑い声が絶えないような家庭を築きたい!」。さとるは再婚を決意。結婚相談所に入会して、婚活を始めることになった。
「今の時代ですから、女性も仕事を持って社会参加をしていたほうがいい。ただ、できることなら仕事より家庭を優先する女性との結婚を希望します。家庭に入りたいなら、それはそれで構いません」
入会するときに、こんなことを言っていたが、お見合いを始めて3カ月経った頃、こんな感想を漏らした。
「いやあ、婚活ってお金がかかるんですね。前の妻とはすべてが割り勘だったから、食事や遊びに行っても、自分の分だけ負担すればよかった。今はなんでも2倍かかる。結婚して相手が専業主婦になったら、家庭の経済をすべて男が担うのは大変だというのを痛感しました。できることなら、専業主婦ではなく、家計の足しになる程度の仕事は続けてくれる女性のほうがいいと思うようになりました」
ここまで言うと、苦笑いしながらこう続けた。
「あと、払ってもらって当たり前、みたいな顔を女性からされると、ちょっとムッとくることがあります」
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