年収1200万円男性も困惑?婚活女性のおごられ癖 「男性が支払う」から割り勘へ、変わる財布事情

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このデートを終えた後で連絡を入れてきたさとるが、私に言った。

「女性も39歳ですよ。20歳そこそこの学生ならわかるんですが、派遣とはいえ、社会で働いているわけですから。無邪気で可愛いとは、どうしても思えなくて。ちょっとちゃっかりしすぎていませんかね」

そして、このデートを最後にあつみには“交際終了”を出した。

みきひさ(37歳、仮名)はメーカーに勤める年収800万円の男性。活動して半年が経ったが、なかなか成婚につながる女性に出会えずにいた。そんな彼が先日、やよい(35歳、仮名)とのデートを終えたあとに、こんな感想を漏らした。

「これまでお見合いした人のなかで、お会いしているときに一番話が盛り上がるのがやよいさんなんです。ただ、LINEのレスが2、3日開くこともある。これって、どうなのですかね。僕にはあまり興味がないのかな」

そこで、私は言った。

「なぜ、即レスではないのか。理由は2つだと思うんですよ。1つは恋愛や結婚より仕事や身の回りのことのほうが優先順位が上。もう1つは、みきひささんのことは嫌だとは思っていないけれど、決定打がない。ただ、どちらの理由だったとしても、婚活という仕組みで結婚していくのは難しいと思いますよ」

決定打がないと交際は続かない

婚活で結婚を決められるのは、仕事やプライベートよりもまずは婚活を優先できる人だ。それまでまったく違った生活環境、仕事環境にいた2人が“結婚をしたい”という気持ちのもとに、サイトで知り合う。知り合ってからすべきことは、お互いを知っていって、気持ちを育てていくこと。その距離を縮める努力を最優先できない人は、婚活では結婚できない。

また、“嫌だとは思っていないが、結婚に進む決定打がない”相手というのも、婚活で結婚していくのは難しい。今の時代、サイトでいくらでもお相手選びができるので、妥協して結婚をしようとは思わないからだ。

「確かにその通りですね。でも、今、僕もやよいさんを断る決定打がないので、もう少しお付き合いしてみようかと思います」

しかし、次のデートを終えたときに、「やっぱり交際終了にしてください」と言ってきた。その理由がこうだった。

「この間の日曜日にお会いしたとき、僕は前の週に出張があったので、出張先の銘菓をお土産に持っていったんですね。その日は映画を観て、食事して、軽く飲みに行った。お土産を渡して、映画代を出して、食事とその後飲みに代を払ったのに、その後、お礼のLINEも来ず、もう3日経っているんです」

そして不満げに続けた。

「その都度、『ありがとうございます』とか、『ごちそうさまでした』と言っていたから、それでお礼はすんでいると思っているのでしょうか。こんな小さいことを気にする僕が、男として器が小さいのかな」

もしかしたら、このケースは女性側が“交際終了”を出そうと思っていたから、返事をしなかったのかもしれない。すぐに終了を出したかったが、さんざんご馳走になっていたので、翌日のお断りが出しづらかった。それで、時間稼ぎをしていたのかもしれない。ただ、散財した男性側のやるせない気持ちは、痛いほどわかった。

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