一発でわかる「頭のいい人」の特徴的な話し方 「だから何?」と言われる人に欠けている視点
なぜ数値化が難しいかと言うと、数値化には具体的にする覚悟が必要だからです。シンプルな例を申し上げるのであれば、あるビジネスパーソンが「来年の目標は今年以上に頑張ることです」と言ったとします。こちらは数値化されていませんよね。
一方、別のビジネスパーソンが「来年の目標は今年に対してプラス1億円の売り上げを達成することです」と言ったとします。こちらは数値化されていますよね。
この違いは、はっきりさせる、具体的にする覚悟があるかどうかです。なぜなら、「プラス1億円」と具体的にはっきり明言してしまうと、もし1億円を達成できなかったら「君は目標達成できなかったね」と評価されてしまいます。ビジネスパーソンにとってこれは恐怖です。
数字がなくても「引き算」をしている
しかし「とりあえず頑張ります」とだけ言って曖昧な状態にしておけば、未達成という評価をもらうことはおそらくありません。人間ですからこちらのほうを選んでしまう気持ちもよくわかります。
でも、やはりどちらのほうがビジネスパーソンとしてかっこいいか、成果を出す可能性が高いか、という視点で比較をすると、当然ですが数値化するほうということになります。この事例でお伝えしたいのは、やはりビジネスパーソンはどんなメンタリティでいるかがとても重要であり、それで成果は決まってしまうのだということです。
実はこの話の構成こそまさに引き算です。2人のビジネスパーソンを事例に、その差(つまり引き算の結果)が何なのかを表現し、そこに意味づけをしてメッセージにしています。このように私たちは、数字がなくても引き算をすることができ、それは話すという行為においてとても有効なときがあります。本書で提案している「数学的な話し方」の端的な例と言っていいでしょう。
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