「目を洗ってはいけない」眼科医が断言する理由 涙の層を正常に保つのが角膜を守る最善の策

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目にいい食材というと、すぐにブルーベリーが思い浮かびますが、実は、有用なのはカロテノイドという色素です。

とくに先進国の失明の第1原因である加齢黄斑変性症の予防に重要なのが、ルテインやゼアキサンチンという黄色の色素。緑黄色野菜に多く含まれていて、摂取すると色素が黄斑部に集まります。この黄色の色素は抗酸化作用が強く、活性酸素をとり除くだけでなく、短波長光のブルーライトを吸収して網膜を守ってくれます。

(出所)『視力を失わないために今すぐできること』

食事で目を守る策

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現代はパソコンやスマホが生活の必需品。しかし光源のLEDは短波長のブルーライトで、網膜障害を起こしやすいのです。

室内の照明や車のライトなどもLEDになりつつあり、今10代の若者が40代になるころには黄斑部の障害が進み、加齢黄斑変性症などの網膜障害の患者が増えるだろうと心配です。

ルテインやゼアキサンチンをとり、あわせてビタミンC+ビタミンEもとりましょう。ターメリックも目を守ります。食事で目を守ってください。

(出所)『視力を失わないために今すぐできること』
(出所)『視力を失わないために今すぐできること』
POINT! 目にいいのは赤から黄色の色素成分。ルテインとゼアキサンチンが2トップ
深作 秀春 眼科専門医、深作眼科院長

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ふかさく ひではる / Hideharu Fukasaku

神奈川県横浜市生まれ。米・独で研鑽を積み、白内障や緑内障などの近代的手術法を次々と開発。米国眼科学会理事を務め、眼科殿堂選考委員、学術賞審査委員などを歴任。それまで不可能とされた眼病の新しい治療法の開発や多くの革新的眼科手術法の開発により、国際眼科学会最高賞を20回受賞。2017年には、世界最高の眼科外科医に贈られる「クリチンガー・アワード」の欧米以外の医師では初めての受賞者となった。現在は世界最高のスーパードクターとして25万件の手術実績を有し、日本中だけでなく世界中から患者が治療を求めて来院する。他方でプロ芸術家でもあり多摩美術大学大学院を修了し日本美術家連合会員という画家としての一面も。

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