自信がないからではなく、万能感を抱いているために、現実がバレてしまうことを恐れ、心を防衛するために、あがってしまうわけです。
セルフイメージが大きすぎる人は、チャッターも大きくなってしまいます。自己イメージは、本来は、小さいときに親から教わったり、友達とのコミュニケーションによって調整されていくものですが、どうしても歪んでしまう人はいます。
自分と向き合うのは苦しいことですが、やはり、イメージや信念を整えておくことは大切です。
サービス業こそチャッターを学べ
誰もがチャッターを抱えているわけですから、自分が誰かのチャッターを解消してあげよう、という視点で本書を読むのもよいでしょう。
医療やメンタルの話だけではなく、特に、サービス業の人にとっては、本書の「チャッターを制御する26の方法」は、通じるものがあるように思います。
例えば、洋服を買おうとして、似合うかどうかを迷っているとき、その人の迷いのチャッターを読み取って、うまく鎮められる店員がいれば、納得して購入することができます。ほかにも、ホテルマンやレストランなど、癒やしを提供する仕事の方には、必要なテクニックでもあるでしょう。
チャッターという言葉そのものは、まだ耳に馴染みがないかもしれませんが、幅広く、普遍的な話です。40カ国でベストセラーになっているのは、それが理由でしょう。
(構成/泉美木蘭 後編へつづく)
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