ストーリーをうまく作ることができた例として、教師からエンジニアに転職したTさんのお話を紹介したいと思います。
Tさんは国立大学の情報学科を卒業しています。この経歴だと大手のIT企業にも入社できたと思いますが、彼は大学卒業時には「日本の教育を変えるために教師になりたい!」と考えて、教師の道を選びました。その後エンジニアを目指し、無事転職できたのです。
彼の経歴を紙の上で見てみると、いくつかの疑問があります。「なぜ、国立大学の情報学科を卒業したのに教師なのか?」「なぜ、教師になったのに、エンジニアへ方向転換するのか?」「なぜ、教育ではなく健康なのか?」。こんな疑問を解消する、彼自身のストーリーが重要になります。
ITの力で教育業務を効率化したい
彼は、このようにストーリーを伝えたそうです。
実際に教師になってみると、雑務のあまりの多さに驚いたそうです。そして、理想はあるものの、本当にやりたい教育に集中できていない先輩教師たちの現実を彼は目の当たりにしました。そのとき「ITの力で教育業務を効率化したい」と思い、エンジニアへの転職を決意。エンジニア養成スクールに通い始めます。
スクールには、さまざまな背景を持った人たちがいました。育児をしながら朝の時間で学んでいる人、起業を見据えている人、エンジニアとしてスキルアップしたい人、自分の味わった苦しみを世の中からなくしたい人。「どんなエンジニアになりたいか」など、本気でお互いの想いをぶつけ合うこともあったそうです。
彼はそれまで、教育に関心がある人に囲まれて、教育の問題を解決したいと考えていました。しかし、強い想いを持っている人は教育以外の世界にもいることに気づいたのです。
そして、そんな人たちの力になるにはどうすればいいか? と考えました。彼の答え、それが「そんな強い想いを持った人たちの健康面を支えること」でした。
このように「なぜ、この会社に入りたいのか」という想いをストーリーにして伝え、健康管理にイノベーションを起こそうとしているスタートアップ企業への就職を決めたのです。
自分の人生とそのスタートアップの理念を絡めたストーリーがあることが理想です。
スタートアップの面接は、フランクなことが多いです。だからそこに合わせて、一般の企業よりもカジュアルな服装と言葉を意識しながらこのようなストーリーを伝えられるといいでしょう。
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