正月三が日「最も攻めている」テレビ局はどこか 番組表に透けて見える民放各局の戦略と社風
「視聴率獲得」という観点では失敗しづらい一方で特別感に欠け、「正月気分を味わいたい人には後回しにされる」「正月に放送することで勤続疲労が進む」などのリスクを内包しています。
1日「芸能人格付けチェック!2023お正月スペシャル」(17時~)、「相棒 元日スペシャル」(21時~)
2日「夢対決2023とんねるずのスポーツ王は俺だ!!5時間SP」(18時~)
3日「サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん 新春SP」(18時~)、「新春ドラマスペシャル DOCTORS~最強の名医~ファイナル」(21時~)
正月三が日のトップランナーはテレビ朝日系で間違いないでしょう。他局が正月ならではの特番から撤退する中、「芸能人格付けチェック」「とんねるずのスポーツ王」の2トップをキープしつつ、オリジナルドラマを2作手がける意欲的な姿勢を見せています。
一方、3日の「博士ちゃん」はレギュラー番組であり、ファミリー層狙いの無難な戦略。ここにもう1つ正月ならではの特番があれば、「三が日はテレビ朝日を見ればOK」という他局を寄せ付けない強力なブランディングになりそうです。
ただ、浜田雅功さん(59歳)、水谷豊さん(70歳)、石橋貴明さん(61歳)、木梨憲武さん(60歳)、沢村一樹さん(55歳)など、主要出演者の年齢層が他局より高いのが気になるところ。必ずしも「収益性の高いコア層に受ける特番ではない」ところがウィークポイントでしょう。
ドラマ消滅のTBSとブレないテレ東
1日「ジョブチューン~アノ職業のヒミツぶっちゃけます!元日SP」(17時~)、「笑いの王者が大集結!ドリーム東西ネタ合戦2023」(21時~)
2日「バナナマンのせっかくグルメ!!新春SP」(17時~)、「集まれ!内村と○○の会 新春SP」(21時~)
3日「アイ・アム・冒険少年 新春!脱出島SP」(17時~)、「マツコの知らない世界 新春SP」(21時~)
「ドリーム東西ネタ合戦」は正月ならではの大型ネタ特番であり、ロケ特番の第2弾である「内村と〇〇の会」は鮮度十分。ただ、「ジョブチューン」「せっかくグルメ」「冒険少年」「マツコの知らない世界」は、日ごろ特番を連発しているレギュラー番組であり、正月の放送日も昨年と同じと、編成の苦しさが透けて見えます。
また、この5年間、「義母と娘のブルース」(2度放送)、「逃げるは恥だが役に立つ」「下町ロケット」「都庁爆破!」と大型スペシャルドラマを手がけ続けてきただけに、ドラマが得意なTBSとしては1つの武器を手放してしまった感が否めません。
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