レコ大と大違い?「韓国の音楽賞」盛り上がるワケ 人気授賞式「MAMA」から見えた音楽賞の意味
日本の年末の音楽的風物詩の1つといえば、「輝く!日本レコード大賞」だろう。かつてに比べれば話題になることも少なくなってきたが、今でも最優秀新人賞や大賞が発表された後にはツイッターでトレンドに入るほどには盛り上がる。が、毎年数々の新人が誕生し、多くのヒット曲が出ている国にしては「音楽賞が少なすぎる」とは思わないだろうか。
対してその数、盛り上がりで日本を凌駕するのがお隣の国、韓国の音楽賞である。今年は10月に開催された「ザ・ファクト・ミュージック・アワード(TMA)」や11月末に大阪で開催された「MAMA」、「メロン・ミュージック・アワード(MMA)」、来年1月に開催される「ソウル・ミュージック・アワード(SMA)」など、大型の音楽賞がいくつもあり、その度にK-POPのトップアーティストたちが集結し、豪華なステージを披露する。
特に冬場は「音楽賞が多くてアーティストも大変」とされるほどで、ネット上ではファンによる投票も換算される賞の受賞に向けてファンも日々投票活動に勤しむ。人気の高い音楽賞では、出演アーティストや司会者が発表されるたびにネットが沸き、観覧チケットは高額にもかかわらず瞬時に売り切れる。なぜこんなにも盛り上がるのか。アジア最大規模の音楽賞授賞式とされるMAMAを事例に探ってみた。
「京セラドーム」がファンでいっぱいに
その日は雨模様にもかかわらず、大阪・京セラドームは若い女性を中心とした観客の熱気に包まれていた。11月29日、30日と2日間にわたって開かれた「MAMA(ママ、と読む)」には、Stray KidsやIVE、TREASUREといったK-POPの人気グループに加えて、BTSのJ-HOPEなど人気アーティストが登場。授賞式の前には各アーティストがドレスアップして登場する「レッドカーペット」も開かれ、アメリカのグラミー賞さながらの演出である。
韓国企業主催の音楽賞にもかかわらず、開催は日本で、司会は英語と韓国語で行われ、アーティストは韓国語、日本語、英語とさまざまな言語で受賞コメント。その一部始終が世界200の地域で生配信されるなど、かなり「グローバル」な印象だ。
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