次にご紹介するのは、『一気読み世界史』です。勉強していて面白いのは、「これとこれがつながっているんだ!」という「つながりを理解した瞬間」だと思います。
例えば、1853年にアメリカのペリーは日本に来航したわけですが、この2年前にはイギリスで第1回万国博覧会が開かれていました。一見なんの関わりもないイベントですが、実はこれってつながりがあります。
万国博覧会は、「こんなに工業化したんだよ!」という国力の発表の場だったわけなので、この19世紀の半ばの時期は、イギリスもアメリカも、どの国も工業化してその工業製品を買ってもらいたいと思っていたんだと考えられます。
しかしそんな中で、イギリスやロシアは、ちょうど1853年にクリミア戦争に突入しています。戦争しているからイギリスは日本に来られなかったし、その時期だからこそアメリカは「今だ!」と日本に行けたとも解釈できます。
日本史のペリー来航というイベントは、世界史の万国博覧会というイベントとつながっていて、イギリスの動きとアメリカの動きもつながっていて、その当時の経済の流れともつながっているわけですね。いろんなものが重なって、歴史というのは作られているわけです。
『一気読み世界史』は、経済や宗教、国同士の関係性など、いろんな繋がりを教えてくれる本です。ただ歴史を勉強しているだけでは見えてこないようなつながりが、この1冊でかなりクリアに見えてくるのです。
最後におすすめなのは、この「東大読書」です。身も蓋もないことを言いますが、本の読み方がわからなければ、今までご紹介した本を読んでも、効果は半減してしまうことと思います。
この本では、「東大生たちがどんなふうに本を読んでいるか」ということが具体的な方法論とともに語られています。
例えば、東大生たちは本を読む前にしっかりと「準備」をしています。国語の文章を読むときも、与えられた課題文から読むことはせず、問題やタイトルやリード文・注釈を読んだうえでしっかりと読書しています。
そしてそれと同じように、普通に本を読むときでも、タイトルや帯・目次の情報から、「この本の中には何が書いてありそうか」を考えながら読書しているのです。そういう、ちょっとしたところから、読書の質は変わってきてしまうわけです。このようなちょっとした読書の技を教えてくれるのが、この『東大読書』なので、みなさんぜひ読んでみてください。
いかがでしたか。年末年始は知識やスキルを身につけるのに最適な季節だと思います。ぜひみなさん読んでみてください!
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