所有してわかる「サクラ/eKクロスEV」受賞の意味 黄色ナンバーを誇れる軽EVが誕生した背景とは
サクラは、女性の商品企画責任者が「気持ちの上がるデザイン」を目指し、ガソリンエンジン車のデイズとまったく違った内外装となっている。フロントグリルはデイズと異なりサクラ専用だ。後ろのコンビネーションランプには、近年流行の横一直線となるランプ点灯方式を採り入れるなど、EVの独自性を強めている。車名のサクラは、日本人に親しまれている花であるとともに、サクラという名の女性もいるなど、登録車のリーフ同様、EVであることの特別な存在を強調している。
一方のeKクロスEVは、i-MiEVの時代から三菱自動車でガソリンエンジン車を含めた車種構成のなかのEVという位置づけをしているため、外観ではバンパー下の色づかいの違いや、EVのバッジがつくことなど以外に、エンジン車のeKクロスとほとんど見わけがつかない。内装もeKクロスに通じた様子となっている。三菱自動車の経営の柱は、電動化とSUV(スポーツ多目的車)に的が絞られており、その指針に従った表現となっている。
基本的な性能や装備は同じでありながら、両社の狙いが独自である点は興味深い。
静寂性・乗り心地に加えて走行性能へのこだわり
EVとしての走行性能については、日産で「スカイラインGT-R」の開発に関わってきた人物がデイズを含めたNMKVでの軽自動車開発に携わり、サクラとeKクロスEVについても同様だ。彼は、軽自動車であっても登録車と走行性能の達成に違いがあってはならないと考え、操縦安定性や乗り心地にこだわりをもって取り組んだ。デイズやルークス、eKワゴンやeKクロス、そしてeKクロススペースのときから、高速道路での安定性を含め、数ある軽自動車のなかで高い水準の走行性能を実現しており、それがサクラやeKクロスEVでも反映されている。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら