自民・萩生田氏「増税前に解散総選挙を」と説く訳 「歳出改革や特別会計など使えるお金あるのでは」

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萩生田氏:安定した財源確保ということでは、将来的に税をお願いするということはわれわれも考えていた。それをいつ言うか、いつどういう形で説明するかというアプローチの違いが政府と自民党の間にはあったのかもしれない。今はこうして公になっているわけだから、企業の皆さんにも一定の負担をお願いしますねということを総理が先頭でお願いしている以上、それがなくなるかもしれないという淡い期待を持たせるのは間違ったメッセージになる。ただ、負担率をどうするか、この4分の3をどう埋めていくか、4分の3なのか5分の4なのか、そういうことはしっかり見ていきたい。

方向性が明確になったとき国民の信を問う

橋下徹氏(番組コメンテーター、弁護士、元大阪府知事):政治だから多数派が勝っていく話になる。増税の話は国民にとってものすごくシビアな話だから、場合によっては、岸田さんが(政治的に)負けてしまうこともあるのか。増税反対派の萩生田さんは……。

萩生田氏:僕は(増税)反対派ではない。

橋下氏:でも、基本的には反対ですよね、いきなりの増税なんて。

(画像:FNNプライムオンライン)

萩生田氏:いきなりの増税は反対だ。もし増税を決めるということであれば、過去の政権もいずれもそうだったように、やはり国民に信を問うということをわれわれ国会議員は国民に約束しなければいけない。今回少し違和感を覚えたのは、7月の参議院選挙でNATO並みのGDP比2%の防衛費を積み増すということを約束したが、その財源を増税でまかなうことは約束していない。今まさにそういう議論が始まったところなので明確な方向性が出たときには、いずれ国民に判断をいただく必要は当然あると思う。

橋下氏:増税するなら衆議院の解散総選挙で国民の信を問うのが筋だというのが党の考え方か。

萩生田氏:党としては基本的にはそう考えている。

橋下氏:萩生田さんは1年かけて議論すると言っているが、子育て政策、教育政策などに関する大きな方針が来年6月ごろの「骨太の方針」でまとまるというスケジュールになっている。そこまでに財源の話はまとまるか。

次ページ6月ごろの「骨太の方針」までに方向性を決める必要
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