偏差値25から大学受験、不登校の僕が選択した道 中1の5月から不登校になって学んできたこと
同時期に「ハッシャダイソーシャル」が主催している若者支援ワークショップにも参加しました。そのプログラムのなかで、今までの人生をふり返ったり、将来を考えたときに、「自分の好きなことはなんだろう?自分にしかできないことはなんだろう?」と考えました。そして「僕はeスポーツが好き。それから、自分のつらかった経験を人に伝えることが、自分にしかできないことだ」ということに気づきました。そこから「eスポーツを通じた不登校支援をしたい」という夢ができました。
偏差値25からの大学受験
それからは死ぬ気で勉強しました。1日10時間以上机に向かい、歩きながらも参考書を読んでいるような日々でした。最初の模試では偏差値25を記録。それでもあきらめませんでした。結果的に第一志望の大学へ行くことはできなかったものの、東京の私立大学に入学することができました。
そして今は、あこがれていた「ハッシャダイソーシャル」でインターンをしながら、eスポーツを通じた不登校支援のコミュニティ「e‐Plus」を立ち上げ、活動しています。
――夢をかなえつつあるんですね。
そうですね。ただ、「e‐Plus」はまだまだ本格的な活動はしていなくて、今はインターンで教育や営業などを勉強している最中です。最後に、今不登校でつらい思いをしている10代の子に伝えたいことがあるんです。僕の好きな言葉でもあるのですが「なんとかなるよ」と。実際、「なんとかなる」と思っています。僕はたまたま一歩踏み出したらいろんな大人たちが背中を押してくれた。もちろん苦しいときは立ち止まってもいいけれど、後ろを見てほしくないなと。前を向いていれば、目の前に希望が見えたときに背中を押してくれる人がいるし、僕もその1人になれればと思っています。
そして親の方には、子どもを見守ってほしいですね。僕は、中学生のときにいくら勉強をやれと言われてもしてこなかった。けど気づいたらあれだけ勉強ができた。人に言われるのではなくて、どれだけ自分で気づけるかということが大切なんだと思います。そして、自分で何かやりたいことを見つけたときには、親はできるかぎり、サポートしてあげてほしいです。そうすれば、子どもはすごく救われますから。
――ありがとうございました。
(聞き手/編集・茂手木涼岳、編集・高山かおり)
e-Plusは不登校の小学生・中学生・高校生を中心とした、e-スポーツコミュニティです。ボイスチャットアプリ「ディスコード」を使いながら、e-スポーツやゲームを通じて、自主性やコミュニケーション能力を育み、同年代の仲間・大人との出会いや、選択肢の幅を広げるキッカケをご提供します。詳細はTwitterをご確認ください。
2003年生まれ。札幌市出身。中学時代、不登校になりe-スポーツに救われる。中学卒業後、ある出会いをキッカケに偏差値25から大学進学を志し合格。現在は「元不登校」という経験を活かし、e-スポーツを通じて選択肢の幅を広げるキッカケを届けている。
不登校の関連記事
中学は生徒会長、高校は不登校 苦しさの根底にあった父親の呪縛
学校の話題は絶対NG 不登校のわが子を支える2つのポイント
不登校・ひきこもりを経て28歳になった息子 母を驚かせたある行動
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら