2023年の卯年、日経平均は跳ねないかもしれない カギ握る日銀、高値と安値はいくらになる?

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まず、「卯」年の日経平均株価は1951(昭和26)年以降の平均騰落率が+16.4%と、十二支中4位だ。過去6回の勝敗は4勝2敗で、各年の順位は十二支中4~9位(同じ勝敗が6支)と平均となっている。卯の相場格言は「卯(うさぎ)は跳ねる」といわれるが、実は2桁下落の年もある。年間騰落率や主な事件は以下のとおりだ。

1951年:+62.95% 主な事件:「サンフランシスコ講和条約調印」(9月)
1963年:▲13.75%、同:「ケネディ大統領暗殺」(11月)
1975年:+14.18%、同:「ベトナム戦争終結」(4月)、「第1回G7サミット」(11月)
1987年:+15.31%、同:「ブラック・マンデー」(10月)
1999年:+36.79%、同:「新通貨ユーロ誕生」(1月)、「日銀ゼロ金利政策導入」(2月)「大手行等15行が資本注入を正式申請」(3月)
2011年:▲17.34%、同:「東日本大震災、福島第一原発事故」(3月)、「歴史的円高1ドル=75円台」(8月)

2023年の卯は跳ねないかもしれない

こうして見ると、上昇は「平和条約」「戦争終結」「金融緩和・銀行の資本注入」などがきっかけとなっている。ということは、2023年には戦争終結(ロシアとウクライナの停戦合意の可能性はゼロではない)や金融緩和(年後半にアメリカの政策金利下げの可能性もゼロではない)があるのかもしれない。だが、少なくとも年前半は見込みづらい。

一方、下落は暗殺、震災・原発事故などがきっかけとなっていることが多い。また、下落局面では11~12月のボトムが多いことも特筆される。2023年の卯年も引き続き、地政学(戦争などの)リスクや、天変地異、危機やショックには注意したい。

実際、こうした大きな出来事があると、下落の年になるかもしれない。卯の相場格言である「卯(うさぎ)は跳ねる」は、楽観ではなく、「卯(うさぎ)は跳ねない?」と考えて、慎重姿勢で望みたい。

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