2023年の卯年、日経平均は跳ねないかもしれない カギ握る日銀、高値と安値はいくらになる?

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2023年はこの癸に卯が組み合わされることになる。

「癸」は雨、雪、雲、霧、露のほか、沼や水たまりなど、動きのない水を指す。天から降る水(雨や雪など)は最初は清らかで澄んでいても、たまった水はやがて濁る。そのため、人々の心が内側に向かいやすくなる。また、癸は十干の十番目なので、これまで続いた流れにケリをつける意味もある。

一方、「卯」は肉を切り開いた形を表す象形文字。「開く・広がる・解放される・隠れていたものがあらわになる」など本物と偽物が二極化するが、見分けることが難しくなる。

結局、この2つの文字が意味することは、ようやく明るさを取り戻した天から、しとしとと恵みの雨が降り注ぐイメージ。「春の雨にたたずむうさぎ」だ。

2023年の株式市場は混乱や動乱へ向かう

以上のことから、2023年は、すべての物事を筋道を立てて処理していけば、繁栄に導くことができるが、筋道を間違えると、いばらや茅のようにこんがらがる混乱や動乱に向かう1年になるとみている。この意味からすると、2023年の株式市場は、2022年に続いて市場参加者の迷いや葛藤が入り乱れ、大揺れの展開になることも、十分に警戒すべきだ。

参考までに、2023年の60年前である1963(昭和38)年を振り返ってみよう。日経平均の推移を見ると、1月の初値は1418.25円。その後、4月5日に年高値1634.37円まで上昇したものの、11月22日のジョン・F・ケネディ大統領暗殺によって、12月18日には安値1200.64円まで急落。その後、年末には1225.10円まで値を戻した。結局、年間騰落率は13.75%の下落だった。

このように、1963年の癸卯の相場を例にとっただけでもものすごい年だったことがわかる。ここであらためて「支」の卯と「干」の癸を別々に見ていこう。

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