2023年の卯年、日経平均は跳ねないかもしれない カギ握る日銀、高値と安値はいくらになる?
また、数日前の報道で「日銀が政府とのアコードを見直す」との報道もあった。あとから振り返ると、事実上の今回の政策変更のヒントをもらっていたように思う。
多くのマーケット参加者は、2023年1~2月に日銀はこれまで約10年近く行ってきた黒田総裁の金融緩和の「点検」をして、3~4月に新総裁が交代になったときに金融政策の変更をやりやすくするだろうとみていた。
そのため、2023年の1~2月まで日銀政策決定会合はサプライズなし(黒田総裁は最後まで動かない)と、マーケットは期待していたのだ。黒田総裁は、そのスキを突いた格好となった(もしかしたら、欧米の急速なインフレ対応に、日本の金融緩和継続の限界を感じたのかもしれない)。これで、今後かなりの困難が予想される政策変更へ向かうバトンを次期総裁へ渡しやすくしたといえよう。
それでも、少なくとも2023年2~3月のFOMC(連邦公開市場委員会)まではまだ日米金利差は拡大する可能性が高く、これ(昨日の変動)以上、一気に円高は進まないとみる。だが、3~4月以降のドル円相場は、日銀のスタンス次第で日米金利差が決まるとみている。2023年の日銀からは目が離せない。
日経平均はかなり大きなボックス圏での値動きに
2023年の日本株(日経平均)についても、2万8000円から2万4000円までのかなり大きなボックス圏での値動きを想定する。年を通じて株価の上値は重く、日経平均は下落トレンドに転換した可能性が高いと予想する。
世界的なインフレの行方、アメリカの金融政策、激化する米中摩擦、それ以外の危機やショックなど、2023年もリスクを挙げればきりがない。やはり、基本は2022年と同じように、資産保全(本物の分散投資)に徹するべきだと思う。
よほど腕に自信があれば別だが、お金も気持ちも余裕をもって、楽しんで大荒れの海と向き合ってほしい。
(本記事は「会社四季報オンライン」にも掲載しています)
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