「今日1日」に集中するだけで幸福になれるワケ 「マルチタスク」だと生産性が40%低下する?
24時間に、自分が本当にやるべきことを選ぶ方法として、まずおすすめしたいのが、時間管理のマトリックスを作り、あなたが今抱えているタスクを可視化し、優先順位をつけることです。
集中して物事に取り組むには「シングルタスク」
たとえば、次の分類はタスクを緊急度と重要度に基づいて4つに分類した、シンプルな時間管理のマトリックスです。
これは、リーダーシップ論の権威であり、『7つの習慣』の著者でもあるスティーブン・コヴィーが提唱したものをベースにしたもので、4つの領域の優先順位と特徴は、以下のとおりです。
・第Ⅱ領域=期限を決めてスケジュールに入れ込むべきタスク。重要度が高いにもかかわらず、緊急でない(時間的制約がない)ため、放置されたり優先順位が下がったりしやすい。
・第Ⅲ領域=ほかの人に任せるか、辞退するべきタスク。緊急性は高いが重要度が低いため、優先順位を下げたり、ほかの人に任せたりすることが可能。
・第Ⅳ領域=後回しにするか、完全にやめるべきタスク。取り組んでもほとんど意味がないどころか、重要度の高いタスクの邪魔になるため、時間を割いてはいけない。
時間管理のマトリックスは、そもそもは大規模な施策やチームを管理し、スケジュールを効率化しなければならないプロジェクトマネジャーなどが利用するのに適したものです。しかし、これを「タスクの優先順位を決める方法」としておすすめするのは、みなさんにぜひ、会社の経営者やリーダーがトップダウンで方針を決定するように、全体を見渡しながら、自らが集中するべきタスクを選び、注力してほしいと考えているからです。
24時間を意味のあるものにするためには、自分が自分自身の経営者、リーダーとなり、トップダウンでやるべきことや進むべき方向を決める必要があります。
周囲の環境や、周囲の意見、求めるものからボトムアップ的に決めてはいけません。
たとえば休日の1日を、しっかり体を休めるために、SNSを断って自然の中で過ごしたり、ずっと読みたかった本を読んだり、目的に向けての勉強をしたりして過ごすのは、自分自身がトップダウンで決めた24時間の過ごし方だといえるでしょう。
また、生産性の下がるマルチタスクを行うのではなく、自らの意思で決めたシングルタスクを行うことに価値があるのです。
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