「今日1日」に集中するだけで幸福になれるワケ 「マルチタスク」だと生産性が40%低下する?
もう1つ、目の前に集中するために知っておいてほしいことがあります。
目の前のことに集中することは、人生の幸福度を上げてくれるということです。
これは、ハーバード大学の心理学者、キリングワースとギルバートの研究によって明らかにされています。
キリングワースらは、オリジナルのiPhoneアプリを使い、13カ国の、18歳から88歳までの5000人を対象に、「今、何をしていますか?」「今、どんな気持ちですか?」「今やっていること以外のことを考えていますか?」といったさまざまな質問をし、回答を集めました。
その結果、46.9%の人が、何かをしているとき、そのこととは関係ないことを考えていること、そして、今やっていることと考えていることが違うときは、一致しているときよりも幸せを感じていないことがわかりました。
つまり、目の前のことに集中できていないとき、人は幸せを感じづらく、集中できているときには幸せを感じやすいのです。
この結果を受け、キリングワースとギルバートは、科学誌『Science』に掲載された論文で、「幸福に必要なことは、心身が今に集中することである」と述べています。
今日の24時間にやるべきシングルタスクを決め、集中して取り組むこと。
私たちに確実にできるのはそれだけであり、その積み重ねの結果として、仕事の成功や、充実した幸福な人生がもたらされるのではないかと私は思います。
世界の叡智が示す「最高の24時間の過ごし方」
筆者が求めたのは、世界中の一流研究機関の研究者たちによって行われてきた実験、研究を紹介しながら「今日1日に集中するにはどうすればいいか」を一緒に探っていくことです。
「人生の選択肢に悩んだらどうすればいいか」
「せわしなくあらゆるタスクで埋められている日常をどうすればいいか」
「やるべきことが見つからないときは」
「不安やネガティブな感情に支配されたら」
「パフォーマンスが上げられないときは」
「集中力が保てないときは」
「幸福を感じられないときは」
「人間関係に悩んだら」
など、誰もが知りたい答えについて、あらゆる分野の研究からひもといています。
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