歳をとっても老けない人が50代で「やらないこと」 歳をとってからの「苦労」は買ってでもするもの
過去の経験だけで行動をコントロールするのではなく、未来の予測や展望から「どうするか」を判断する。変化の激しい時代には、そんな前頭葉の未来型思考が必須。
脳の前頭葉が果たしている役割のひとつに、頭頂葉や側頭葉など他の領域に蓄積された「これまでの経験」から総合的に判断し、自分の行動をコントロールすることがあります。
これは多くの動物に共通していることなのですが、他の動物と人間が違うのは、自分の行動を決めるにあたって、前頭葉が過去の経験だけでなく、さらに未来の予測や展望を立てて、それを重視しながら判断するという点です。
つまり、「これまでこうだったから、こうする」ではなく、「これまではこうだったが、これからはこうなりそうだから、こうする」という思考です。
前頭葉が活発に働いていれば、このように「これからはこうなりそう」という「仮説」を立てたり、「こうなりそうだから、こうする」というシミュレーションを行うことができるというわけです。
もちろん、これまでの過去の経験も、未来をつくる「土台」になることには間違いありません。しかし、現代のように変化の激しい時代には、ただ「過去はこうだったから」「理屈ではこうなる」では追いつかず、的確な対応も難しくなります。
「土台」から「新しい何か」を考え出す力、「これまでどうだったか」より「これからどうするか」という、前頭葉の未来型思考が不可欠なのです。
失敗を恐れない
自らの考えも、好奇心も、「実行」「実験」なくしては、前頭葉にとっては何の意味も持たない。「未知の失敗が織り込み済み」の実験に挑戦し続けることが「脳の若さ」を保つ秘訣。
「脳の若さ」を保つには、自分の考えとその考えを実行することをセットにすることが大切です。何にせよ興味を持ったらすぐに具体的「行動」に移すべし、です。面倒くさがって何もしないようでは、前頭葉の老化が進んでしまいます。
自分の好奇心に従って行動するときには、「実験的精神」が必要になりますが、この実験は「失敗」が伴う可能性のものでなければ、これもまた意味がありません。
学校の理科室で行う実験ではあらかじめ「結果」がわかっていることがほとんどですが、本来実験とは、「未知のものへの挑戦」であり、「失敗」の可能性が織り込まれたものです。
逆にいえば、失敗する可能性のないものは実験とはいえません。
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