「サウナ好きの独身男性」が失い続けているもの 快感を得る一瞬の幸せは「本当の幸せ」なのか

ほとんどの日本人が、幸福を誤解している
幸福学においては、幸福を2種類にわけて考えます。1つが「ハピネス」で、もう1つが「ウェルビーイング」です。ざっくり定義すると、ハピネスは「お金で買えるもの、数値化できるもの」。ウェルビーイングは「利他心によって体感できるもの、数値化しにくいもの」と区別できます。わたしたち日本人にとってなじみ深いのは、ハピネスのほうでしょう。
しかし、真の幸福を手に入れるにあたっては、ハピネスだけでは不十分なのです。
そのことを示すために、わたしの近著『幸福学の先生に、聞きづらいことぜんぶ聞く』のなかで取り上げた例を紹介します。ある独身男性の話です。彼は「サウナと1人焼肉の休日」こそが“至上の幸福”だと信じてやみませんでした。
たしかに、誰にも邪魔されずにサウナや焼き肉を満喫するのは、楽しいものです。同様の休日を過ごされている方もたくさんいると思います。幸福学の見地からも、決して悪いものではありません。
しかし、それだけでは不十分なのです。
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