留学費用「年間300万円は必要」とは限らない!円安・物価高で行き先を変える留学生も…経済的に厳しい状況でも留学を実現する工夫とは?

近年、社会情勢の影響で海外留学のハードルが上がっている。留学の夢を実現するにはどのような工夫や心構えが必要なのだろうか。若者の留学を支援する「トビタテ!留学JAPAN(以下、トビタテ)」の広報担当者と留学経験者に話を聞いた。
留学フェアでも「奨学金」への関心は高い
日本学生支援機構(JASSO)の「日本人学生留学状況調査」によると、日本人学生の海外留学者数は増え続け、2018年度には約11万5000人に達した。
しかし、コロナ禍で2020年度には約1500人まで激減。高校生の留学者数も、文部科学省「高校生の留学生交流・国際交流等に関する調査研究等」によると、2017年度に約4万7000人と過去最高を記録したが、2021年度には約3000人まで減少した。

入国制限の緩和を受けてからは、大学生の留学生数は2023年度に約9万人まで回復、高校生も約3万5000人まで回復した。
トビタテ広報・マーケティングチームリーダーの西川朋子さんは、「2023年度時点のデータしかないため直近の状況はわからないが、近年は円安や物価高の影響もあり、コロナ禍以前の水準まで戻るのに少し時間がかかったのではないか」と見ている。
トビタテは、若者の海外留学を促進するため、文部科学省およびJASSO主導の下、官民協働で2013年に始まった留学促進キャンペーンだ。返済不要の奨学金制度を核とし、留学関連の情報集約や人的ネットワークづくりなども含め、多角的な支援を展開している。2022年度までに約9500人の若者を海外に送り出した。
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