鳥谷敬氏「体の使い方で一番重要なのはお尻」 体の筋肉の7割を占めるお尻を鍛えると変わる

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その「走攻守のすべてができる」強みを発揮するには、とにかく試合に出続けること。そう考え、よりトレーニングや食事管理を徹底するようになったし、デッドボールを受けようが骨折しようが、とにかくグラウンドに立ち続けた。その結果が、毎年チームメイトの10人前後がユニフォームを脱ぐプロの世界で、40歳まで現役を全うできたことにつながったと思っています。

人と比べて何かが変わっている。みんなは持っているけど自分は持っていない。誰しも、コンプレックスに感じていることはありますよね。でも、その時点で「人との違い」に気づいているということ。あとは考え方次第で強みに転換することができるんです。

「なりたい自分」を明確にし、今できることに集中

──鳥谷さんのように仕事でもプライベートでもパフォーマンスを維持し続けたい、と思っている人は多いと思いますが、何から始めればいいでしょうか。

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1つ挙げるなら「自分はどうなりたいのか」を明確にすることです。

私の場合は、「40歳までスタメンで出場し、ショートを守り続ける」ことが、プロ野球選手としての「なりたい自分」でした。本書で紹介したトレーニングや食事管理、メンタル管理のメソッドは、すべてはその「なりたい自分」を実現するために選択し、継続してきたものです。だから、まずは「自分はどうなりたいのか」が出発点となります。

「どうなりたいか」が明確になると、「そのためには何をしなければならないか」と考えます。試合でエラーしたとしても「次はエラーしたくないな」ではなく「次にエラーしないために、次はこの練習をしよう」と、自分のやるべきことに集中できます。

「人生100年時代」と言っても、先のことはわからない。明日車に轢かれるかもしれませんよね(笑)。だからこそ、常に「なりたい自分」を念頭に置いて、今できることに集中すること。日々のモチベーションを保つ上でも、そのことが大切です。

堀尾 大悟 ライター

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ほりお だいご / Daigo Horio

慶応大学卒。埼玉県庁、民間企業を経て2020年より会社員兼業ライターとして活動を開始。2023年に独立。「マネー現代」「NewsPicks」「新・公民連携最前線」などで執筆。ブックライターとしても活動。

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