今年の確定申告で押さえておきたい4つの変更点 新しい申請書、住宅ローン控除、退職金の計算方法

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⑥住民税の住宅ローン控除可能最高額などの変更(増税)

住宅ローン控除では、所得税から控除額を引き切れなかったときに、住民税からも控除することができます。この点も改正があり、控除可能最高額が9万7500円(従来13万6500円)に引き下げられました。また、控除額については、「課税所得×5%(従来7%)」で計算することになります。

3.リフォーム・増改築をしたときの税額控除が変わった

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リフォームや増改築をしたときの税額控除には、住宅ローン控除、住宅耐震改修特別控除、住宅特定改修特別税額控除の3つがもうけられていますが、そのうち住宅耐震改修特別控除と住宅特定改修特別税額控除について、控除額が上乗せされるようになりました。

改正後の控除最高額や控除額の計算方法をまとめると、次表のようになります。

本文259ページ上半分なお、昨年まであった「特定増改築等特別控除」は、令和3年末で適用期限が終わっています。改正後の控除の主な適用条件などをまとめると、次のようになるので参考にしてください。

4.勤続年数5年以下の退職所得の計算方法が変更

一般従業員が5年以下で退職し、退職金(短期退職手当)をもらったときの退職所得の計算方法についての改正がありました。「退職金-退職所得控除額」で計算した金額が300万円超の場合、退職金のうち300万円超の部分については、2分の1課税が適用されず、下の算式で退職所得を計算することになります。従来は、300万円という区切りはなく、「(退職金−退職所得控除額)÷2」の算式で退職所得が計算されていました。

今回は、大きく上記の4つの改正がありました。ポイントを押さえて、今年の確定申告を乗り切りましょう。

(構成:前窪明子)

渡辺 義則 公認会計士・税理士

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わたなべ よしのり / Yoshinori Watanabe

中央大学商学部卒業。外資系監査法人、経営コンサルタント会社を経て、現在、渡辺公認会計士事務所所長。中小企業の経営・税務の指導に当たるとともに、株式公開、相続対策セミナーの講師などを担当し、幅広く活動。著書に累計90万部を突破したシリーズ『自分ですらすらできる確定申告の書き方』(KADOKAWA)がある。

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