うつで2回休職した彼女が開き直って掴んだ天職 出版社→絵本作家→なおにゃんが歩んできた半生

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ツイッターで話題のなおにゃんさんに話を聞きました(筆者撮影)
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これまでにないジャンルに根を張って、長年自営で生活している人や組織を経営している人がいる。「会社員ではない」彼ら彼女らはどのように生計を立てているのか。自分で敷いたレールの上にあるマネタイズ方法が知りたい。特殊分野で自営を続けるライター・村田らむが神髄を紡ぐ連載の第105回。

ツイッター上に彗星のように現れた絵本作家

なおにゃん(@naonyan_naonyan)さんのつぶやきが、ツイッター上でたくさんの人の心に響いている。

短い言葉とかわいいイラストが織りなすシンプルなツイートだが、内容はアンニュイなものも多い。

『自分にとっては数少ない友達だけど
あの人にとって自分はたくさんいる友達の中の一人… それが時々どうしても悲しい』

『また面接ダメだったよ…』

『人間向いてなさすぎて三日に一度は体育座りして落ち込む』

これらのツイートが、孤独を抱える多くの読者の胸に刺さっている。

そして自分自身を励ますようなツイートも多い。

『特に何もしてないけど今日も生きてたから自分にごほうび~』

『え、あの人にどう思われてるか不安だって? 他人なんてフィクションじゃん そんな気にしなくていい~』

どちらのタイプのツイートにも、数千単位のリツイート、いいねがつくこともざらだ。

2020年5月にできた比較的新しいアカウントだが、フォロワー数はすでに11万7000人を超えている。

人気に後押しされて、なおにゃん名義の単行本も上梓された。

ツイートのイラストをまとめた

『うつ吸いイラスト帳』(永岡書店)

自伝的イラストエッセイ、

『100年後にはみんな死んでるから気にしないことにした』(KADOKAWA)

どちらも好評だ。

(イラスト:なおにゃん)

ツイッター上に突如彗星のように現れた、なおにゃんさんだが、そもそもは絵本作家だ。

『いちごパフェエレベーター』(教育画劇)などの絵本を石崎なおこの名義で上梓している。

彼女はどのような人生を歩み、絵本作家になり、そして“なおにゃん”になったのだろうか?

話を聞いた。

なおにゃんさんは茨城県に生まれた。親は小学校の教師で、勉強熱心な厳しい家で育ったという。

「小学生の頃は勉強を頑張って、学級委員もやったりする、いわゆる『良い子』で、クラスの中心的存在でしたね。だから先生にも好かれてました。今思えば、『こういうことを言ったら先生喜ぶだろうな?』とか心を読んで行動する嫌な子供だったと思います。でも毎日楽しくて、なんなら人生でいちばんリア充だった時期かもしれません」

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