裾野・保育園1歳児「虐待」あまりに酷い5つの問題 15例の不適切行動の背景には一体何があるのか

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誓約書は、「私は、当園の従業者として、業務中に知り得た園児および園内関係者の個人情報、資料、電子ファイルならびに当園の機密事項などを、(在職中・研修中)はもちろん(退職後・研修終了後)も第三者に故意または過失によって漏洩したりしないこと、およびその結果として当園に損害をかけないことを誓約いたします」という文面でした。

園側は「誓約書はあくまで組織として情報漏洩を防ぐためのもの」としていますが、「当園の機密事項」が何を指しているのか微妙。提出のタイミングが9~11月だったことから疑いの余地が大きく、それ以前に「信じてほしい」は加害者の言葉としては通用しません。また、一方で「園長が告発しようとした保育士に土下座をして止めようとした」ことも新たに報じられています。

これら5つの問題点を見る限り、ハイリスクな組織である様子がうかがえますが、それでも、なぜ保育士はこれほど酷い行為に至ったのか、別の理由も考えておかなければいけないでしょう。

これまで保育の現場で繰り返し問題視されてきたのは、慢性的な人手不足。経営側は保育士を選ぶ余裕がないし、保育士も現場で疲弊する様子がたびたび報じられてきました。当然ながら虐待の理由にはなりませんが、遠因の1つという可能性はありそうです。

また、1歳児クラスの園児は食べ物の好き嫌いなど「イヤ」が出はじめる時期であり、技術・精神の両面で未熟な保育士にとっては、思うようにならずストレスをためることもあるでしょう。もちろんこちらも虐待の理由にはなりませんが、保育士の人選がより重要なクラスなのかもしれません。

今回の件は、そのような未熟な保育士が園児との関係性を「自分の支配下にある」「自分がコントロールしている」とみなし、「しつけのためにこれくらいはしてもいい」という観点から虐待がエスカレートしていったと感じさせるところがありました。だからこそ、もっと早く止められる組織作りが必要なのでしょう。

求められる現場の可視化と自衛策

報じられている15の不適切な行動を見る限り、刑事告発される可能性は高そうですが、今後はどんな対策が求められているのでしょうか。

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