裾野・保育園1歳児「虐待」あまりに酷い5つの問題 15例の不適切行動の背景には一体何があるのか
同園は「けが人はいなかった」とも話していたようですが、はたしてそれはどのように調査したのでしょうか。また、PTSD(心的外傷後ストレス障害)のことをどう考えているのでしょうか。被害園児の特定と、その程度がわからなければ適切な対応がしづらいだけに、それが今なおはっきりしない現状は、不誠実な対応と言わざるをえません。
これでは「他のクラスは大丈夫だ」という説得力がないですし、新たに「カッターナイフを見せられていたのは4歳児だった」と報じられたこともあり、保護者は安心して子どもを預けられないでしょう。
4つ目の問題点は、加害保育士たちが説明会に出席しなかったこと。同園は保護者説明会で、「責任は園にあり、『処分した者をみなさまの前にお出しすることはできない』という判断」と話しましたが、自分の子どもが被害を受けたであろう保護者にしてみれば到底納得できないでしょう。
園の監督責任があるのは当然であり、3人も関わっていたわけですから、保育士の選考、労働環境、管理体制などに問題はなかったのか、考え直すべきことは多岐にわたります。しかし、真っ先に行われるべきは、加害者からの説明と謝罪。「本人の意向を聞いて、後日そういう機会を設けられたらと思っている」という後手後手のあいまいな対応に、同園の危うさが表れていました。
実際、対応が遅れたことで3人はすでに退職し、うち1人は連絡が取れないようであり、「加害保育士からの説明と謝罪が実現するか」と言えば疑わしいところがあります。
園長は隠蔽を否定も土下座が発覚
5つ目の問題点は、隠蔽の疑いがあること。裾野市は同園が誓約書の提出をすべての職員に求めるなど、隠蔽の疑いがあることも明かしていました。しかし、園長は誓約書の存在を求めつつも、「隠蔽は絶対ないので信じてほしい」と隠蔽は否定。
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