W杯リーグ最終戦に突入も「消化試合なし」の異変 どちらが勝ってもおかしくない試合の連続

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全体のレベルが拮抗(きっこう)してきたことも一因。少し前なら、欧州や南米の強豪は余裕を持ってアジアやアフリカ勢に勝った。しかし、今回はサウジアラビアがアルゼンチンを破り、日本がドイツに勝った。韓国もウルグアイと引き分け。どちらが勝ってもおかしくないという試合の連続なのだ。

各チームとも初戦から全開

コンディションの問題もある。開幕戦出場チーム以外、すべて中3日での2戦目。ケガでの欠場や、蓄積された疲労もある。初めて欧州リーグを中断して11、12月に行う大会。例年ならシーズン終了後、一度リセットしてから大会に向けてピークを作るが、今回はシーズン中のハイテンションのまま大会に突入している。

セルジオ越後氏は「プレスのかけすぎで、選手が疲れている」と指摘する。会場は空調がきき、移動の負担も少ない。シーズン中で体も動くから前線から激しいプレスをかけ続ける無理もきく。結果、その疲れが貯まる。「5人交代じゃなかったら、大変だったよ」と越後氏。どの試合も「だらだら感」がない。各チームとも初戦から全開だ。

予測不能な大会は適応力のある強豪に有利かと思っていたが、それだけではなさそう。テンションの高いまま中3日で3試合するのだから、予想外なことも起きる。「ガチンコ」で3巡目を迎えるチームが多いことも、決勝トーナメント以降の結果に響きそうだ。

公平性を保つために同組の2試合が同時キックオフされる3巡目。厳しい試合の連続に、突然パフォーマンスを落とすチームも出そうだ。リーグ戦の勢いのままコスタリカに大勝し、ドイツとハイレベルな試合をしたスペインもお疲れ気味のはず。選手起用も含めていいコンディションで臨めば、勝機もありそうだ。

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