【コロナ後遺症】軽視は禁物「慢性疲労」招く事も 感染しなくても起こる「コロナ疲労」にも要注意

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「コロナがはやりだした頃は、コロナという未知のウイルスに対する不安が、社会全般でも個人レベルでもありました。それまでとは生活が一変し、生活のリズムが狂ってしまったことに対するストレスは強かったのでしょう」(中富さん)

当時、テレワークにより在宅での生活時間が増えたことで、夫婦関係、親子関係などがギクシャクするという話はよく聞かれた。テレワークではコミュニケーションの取りにくさなどもあって、いまでもストレスを強く感じている人もいる。

運動不足で睡眠も浅くなる

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また長時間動かないことも、疲労の蓄積につながっている。デスクワークで同じ姿勢を続けると、足の筋肉が動かず血管が圧迫される。血液は筋肉にたまった疲労物質を押し流してくれるが、血行が悪くなると、疲労物質が蓄積されて、疲労感を感じるようになる。

「疲労対策には生活にメリハリをつけることが重要なのですが、会社に行って、仕事をする、昼休みをとる、帰宅して休むというようなメリハリができにくくなっています。テレワーク中心だと血流も悪くなって代謝も落ち、活性化できなくなります。スリーププレッシャーといって、ある程度運動量がないと睡眠は深くならないのですが、自宅から一歩も外へ出ない生活だと、運動不足も否めません。結果的に睡眠が浅くなり、疲れがとれないということにもつながります」

疲労は体力を低下させることから、体調を崩してコロナに感染しやすくなるおそれもある。後遺症のことを考えればコロナを甘く見るべきではない。感染予防に加え、十分な養生を心がけることも大切だ。

※上咽頭擦過療法(Bスポット療法)
鼻の奥にある上咽頭は、外気から吸い込んだ塵やばい菌がたまりやすい。その上咽頭の状態を内視鏡で調べ、炎症がある場合に消炎・殺菌作用のある塩化亜鉛を塗布する治療法
ナカトミファティーグケアクリニック院長
中富康仁医師

2002年、京都府立医大卒。同年より同大学病院精神神経科、関連病院に勤務。04年、同大学大学院で脳科学の研究をおこない、09年、大阪市立大学医学部代謝内分泌病態内科学・疲労クリニカルセンターで疲労外来を担当。14年同院を開業。日本精神神経学会精神科専門医。日本疲労学会研究奨励賞受賞。日本疲労学会評議員。日本医師会認定産業医。
東洋経済オンライン医療取材チーム 記者・ライター

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とうようけいざいおんらいんいりょうちーむ / TKO Iryou-Team

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