統合失調症×うつの夫婦が漫画で描く人生の希望 生きづらさを抱えた2人がどう出会い、結婚したか
コギ丸さんは、どのような動機で今回の本を出版しようと思ったのだろうか?
「漫画を描くことで、人を救う活動がしたいと思いました。
統合失調症の本ってイメージが悪い本が多いんです。“統失”という略し方にも悪意を感じます。
病気を犯罪と結びつけたり。読んでも病気が怖くなったりするだけの本が多いです。
そうじゃなくて、
『こんな症状があったけど、治療を受けてやりすごしてます』
などポジティブな情報を伝えて、読者の人が、
『この人がこういう風にがんばっているなら、私でもがんばれるかも?』
と思える本にしたかったんです。
同じ病気でも千差万別の症状が出ます。私の本に載っているのはもちろん一例です。でも症状の話だけではなく、
『闘病はきついけど、でも楽しく生きているよ』
というのが伝えたいと思いました。
『この人が、こんな酷い状況になのにがんばれているなら、私もがんばれるかも?』
と楽天的に考えてもらえたらうれしいです」
自覚して対処法がわかればずっと楽になる
実際に自分が病気ではなくても、家族が病気である場合もある。そして本人も家族も病気だと気づいていない場合もある。
「もちろん私たちの症状は数ある病気の中の一例なんですが、参考になるケースは多いと思います。現に、統合失調症の症状をツイッターに投稿したところ、
『これって統合失調症の症状だったんだ!!』
『昔は見えていたけど、最近は見えなくなったな』
など、さまざまな感想のリプライがつきました。精神病でも発達障害でも、自覚してしまえば対処法がわかります。対処法がわかれば生きていくのがずっと楽になります。もし気になることがあったら、一度病院に行ってみてもらいたいですね」
今後、続編を出す予定はあるのだろうか?
「現在、ネタをいろいろ集めています。
最近、私、糖尿病になってしまったんです。だから痩せなければいけなくて……。
『闘病しながらダイエットする』をテーマに描けないか? なんて考えています。同じ悩みを抱えてる人も多いと思うんですよね」
平均寿命は伸びて100歳時代などと言われているが、最期まで病気にならない人はほんの一握りだ。
「もし病気になっても、絶望せずに楽しく生きていこう」
と思えることが大事なのだと思った。
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