【凄ワザ③】「光源」の反対側に「陰影」をつける
最後、「キスラー式メソッド」の3つめは、まるで本物のようないきいきとした「立体的な絵」に見せるために欠かせないのが、「陰影」をつける工程です。
家の右上に「光源」を設定します。「光源」とは、太陽や照明など光のもとになるもののことです。
その「光源」と反対側になる部分に「陰影」をつけていくのです。
家が絵の中の地面につくる影を描き込み、手前に見える外壁にも薄く陰影をつけていきます。
屋根のすぐ下の部分は、影になっているので、より濃い「陰影」をつけます。影を濃くするほど、屋根の下の壁が奥に引っ込んで見え、絵に「奥行き」が出ます。
思い描いた絵が「すぐに描ける」キスラー式
「立方体」や「球体」といった「基本要素」をどのようにして実際の対象物(モチーフ)に変化させるのか、それを理解することが私のレッスンの大きな目的のひとつです。
「キスラー式」絵の描き方では、自分が思い描いたようなシンプルな立体物がすぐに描ける方法を教え、絵を描くことに隠された「科学」を簡単に理解できるよう、ゆっくりと少しずつ紹介します。
今回も、楽しみながら描くうちに、絵を素早く正しく描くための「基準線」、立体的な絵に欠かせない「陰影」のつけ方を学べましたね?
成功体験を1つひとつ重ねていけば、みなさんのなかに長いあいだ眠っていた、芸術に対するあのすばらしい自信が、またもてるようになります。
ぜひ、もう一度、鉛筆を手にとってみてください!
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Mark Kistler
画家、アーティスト。世界で最も人気のある著名な絵画講師のひとり。アメリカの大人気番組『マーク・キスラーのイマジネーション・ステーション』の司会を長年務め、優れたテレビ番組、テレビ業界の功績に与えられる、最も権威ある文化賞のひとつ「エミー賞」を受賞。15歳のときに、ナポレオン・ヒルの『思考は現実化する』に触発され、「子どもたちに絵を教えること」をライフワークとしてスタート。現在も毎年、全米各地の学校を訪れ、数万人の大人や子どもに向けて「3Dの絵を描く」教室や、家族向けワークショップを開催している。著作は、ドイツ、ロシア、中国、韓国、ポーランド、ウクライナなど世界中で翻訳され、累計100万部を超える。
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