オンライン会議で顔を隠すと会議が長引く理由 マイクをミュートにしても会議は延びてしまう
カメラオフはメンタルを疲労させる
あなたは、フルフェイスのヘルメットを被った人と普通に話すことができますか?「ちょっと怖い」という人が大半だと思います。実は、あなた自身がこれと同じことを意図せず行っている可能性があります。
それは、オンライン会議中にカメラをオフにすることです。自分の顔が映っていないほうが気楽だとか、家のなかが見えてしまうから嫌だとか、女性であれば、化粧をしていない顔で映るのが嫌だとか……。なかには、メールを返信したり、資料作成をするなどの「内職」をしているのがバレるから、という人もいるかもしれません。
しかし、カメラオフの会議は、フルフェイスのヘルメットを被った人と話をしているような状態です。つまり、相手の表情がまったく見えず、相手がどんなふうに自分の話を受け止めているのか、喜んでいるのか、悲しいのか、困っているのか、なんの手がかりもない状態だということです。
映画やゲームの悪役は、マスクを被っていることが多いですよね。マスクで表情を隠すと、得られる情報が少なくなり、相手に恐怖心を与えることができるからです。
映画『スター・ウォーズ』の悪役、ダースベイダーが怖いのは、マスクのデザインだけでなく、その裏でどんな表情をしているかがわからないからです。
実際、私たちの調査によれば、「相手の顔が見えない状態で会議を行うのは、相手の感情がわからず心理的疲労を感じる」という人が5割にのぼりました。
また、会議中にカメラをオフにすることは、相手のメンタルだけでなく、会議の成果にも悪影響を与えます。よく、「人は表情で会話している」と言われますが、私たちは日常的に言葉以外の要素も使いながらコミュニケーションをとっています。そのため、相手の表情や身振り手振りが見えないと、受け取れる情報量が格段に減ってしまうのです。
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