「認知症の発症リスク」を4割減らせる12の要因 予防医学の第一人者が教えるカギは「楽しむ」

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MCIとは本人も家族など周囲の人間も認知症機能の低下に気づいているが、生活に支障がない状態を指す。65歳以上の高齢者の約2割がMCIという推計もあり、自分自身やご家族について「あれ、おかしいな」と思ったらMCIでないか疑ってみてほしい。心配な場合は、専門医のいる「もの忘れ外来」など専門外来を早めに受診することをおすすめする。

コロナ禍が長引く中、外に出て体を動かすことや他者とのコミュニケーションが減ることで、認知機能が低下しやすくなっているという報告もある。自分やご家族の認知機能が低下していないか特に気にかけてほしい。

予防を楽しむ

Q3. 具体的にどのような予防を行えばいいでしょうか

Aまず意識してほしいのは「予防を楽しむ」ということだ。パズルなどの「脳トレ」も嫌々取り組むとストレスがかかり、脳の神経細胞を傷める。

どの段階でも予防の基本は生活習慣を整えること。また、運動・知的活動・コミュニケーションの3つを意識すると12の認知症リスク要因のほとんどを取り除ける。

運動では、週に2~3回、ウォーキングなどの有酸素運動や筋トレを疲れない程度に行うとよい。注意したいのは、有酸素運動をやりすぎないことだ。有酸素運動ばかり続けると筋肉量が落ち、転倒・骨折のリスクを高める。知的活動やコミュニケーションでは、新しいことにチャレンジするのがとくに有効だ。新しいことに取り組むと、脳の神経細胞は新たなネットワークを構築する。

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