松下幸之助は「人間90%は運命」と考えていた 残り10%の努力が運命を切り拓く

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しかし、それならば、努力せんでいいのか、汗を流さんでいいのかということになるけどな。また、これも間違いや。

肝心なところは、結局人間に任されている

わしは運命が100%とは言っておらん。90%やと。実は、残りの10%が人間にとっては大切だということや。いわば、自分に与えられた人生を、自分なりに完成させるか、させないかという、大事な10%なんだということ。ほとんどは運命によって定められているけれど、肝心なところは、ひょっとしたら、人間に任せられているのではないか。

たとえば、船があって、自分が大きい船か、それとも小さい船か、それはそれぞれの人にとっての運命かもしれんが、肝心の舵のところは人間に任せられておると。無事その船が大海を渡り、目指す港に着くことができるかどうか。その10%が、その舵の部分であるということやな。

鷹がスズメになろうとしても、スズメが鷹になろうとしても、それは運命であって、変えることはできんな。けど、鷹は鷹なりに、スズメはスズメなりに一生懸命生きる努力はせんといかん。そこに、それぞれが成功する道も開けてくるんやな。

だから、運命が、運が90%だから、努力せんでいいということにはならんね。そして努力したから必ず成功すると考えてもあかん。しかし、成功するには必ず努力が必要なんやと。

そういうことを、きみ、理解しておれば、自分に与えられた人生を謙虚に受け入れ、かつ力強く歩いて行くことができるよ」。

松下の話は、真夜中、2時間ほど続いた。

江口 克彦 一般財団法人東アジア情勢研究会理事長、台北駐日経済文化代表処顧問

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えぐち かつひこ / Katsuhiko Eguchi

1940年名古屋市生まれ。愛知県立瑞陵高校、慶應義塾大学法学部政治学科卒。政治学士、経済博士(中央大学)。参議院議員、PHP総合研究所社長、松下電器産業株式会社理事、内閣官房道州制ビジョン懇談会座長など歴任。著書多数。故・松下幸之助氏の直弟子とも側近とも言われている。23年間、ほとんど毎日、毎晩、松下氏と語り合い、直接、指導を受けた松下幸之助思想の伝承者であり、継承者。松下氏の言葉を伝えるだけでなく、その心を伝える講演、著作は定評がある。現在も講演に執筆に精力的に活動。

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