2組はほぼ新人「紅白」K-POP勢が突如躍進した背景 ガールズグループ3組それぞれの魅力に迫る
それとともにサウンドのスタイルも多彩になり、レトロポップの「I CAN’T STOP ME」(2020年)やラテン風の「Alcohol-Free」(2021年)といった従来のイメージとは異なる曲の大ヒットによって、着実にファン層を広げてきた。第73回の紅白では、つねにチャレンジしながら第一線に立ち続けたグループの自信に満ちたパフォーマンスに期待したい。
デビュー前から成功が約束されていた
早い時期に一部で「紅白内定か?」と報道された6人組のIVEは、昨年12月に本国デビューを果たし、今年の秋に日本に進出したばかりのニューフェイス。一般的な知名度はまだまだかもしれないが、K-POPファンの間ではすでにビッグネームである。
このグループの特徴はなんといってもメンバー構成だ。韓国のオーディション番組『PRODUCE 48』で選ばれた12人からなるIZ*ONE(アイズワン)のことは、K-POPに詳しくなくても知っている人は多いだろう。
絶大な人気を誇りながらも2021年4月に活動を終えた同グループ出身のWONYOUNG(ウォニョン)とYUJIN(ユジン)。IVEはこの2人が加入した新グループであるゆえに、デビュー前から成功を約束されていたのだ。
韓国ではこれまでに(日本向けを除く)3枚のオリジナルシングルをリリースしているが、いずれも好セールスを記録し、各種ヒットチャートのトップに。この夏に発売した3番目の「After LIKE」は、160万枚近く(Circle Chartの月間アルバムチャート2022年10月より)を売り上げるほどの人気ぶりである。
短期間でブレイクできたのは、元IZ*ONEの2人のおかげだけではない。まずあげたいのが、楽曲のクオリティの高さだ。デビュー曲「ELEVEN」(2021年)での中近東風のリズムと凝ったメロディライン、サビへ向かう直前で一瞬テンポが落ちるなど、聴きどころがたっぷりある。2番目のシングル「LOVE DIVE」(2022年)も、パワフルな歌声で勝負するライバルたちを横目に、あえてアンニュイなボーカルで独自の世界を演出する。
こうしたアクの強いナンバーを大衆的かつ華やかに磨き上げる6人の技術力も相当なものだ。紅白のステージでは日本人メンバー・REI(レイ)のキレのいいラップに注目しつつ、高身長のメンバーによるきらびやかなダンスを楽しんでほしい。
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