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「辞め女子アナ広報」の急増に映るPR業の地殻変動 10年前と仕事が様変わり!ベテラン広報座談会

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目まぐるしく進化する広報・PRの世界。その最前線に立つ企業広報やPRエージェントのベテラン勢に、その実情や心境を聞いた

広報の仕事が受け身から発信へ変化していることなど、ベテラン広報たちはPRの最前線で異変を敏感に察知している(写真:Ushico / PIXTA)

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11月14日発売の『週刊東洋経済』11月19日号では「氾濫するPR」を特集(アマゾンの予約・購入ページはこちら)。情報流通の新たな担い手となりつつあるPR会社・業界の分析や、失敗しない定番オウンドツールの活用術、そしてこれらと対照的に不振が極まるマスメディアの現在地などを追っている。
目まぐるしく進化する広報・PRの世界。その最前線に立つ企業広報やPRエージェントのベテラン勢に心境を聞いた(個別取材を基に座談会形式で構成)。
  • Aさん:大手メーカー勤務、広報歴10年
  • Bさん:運輸系企業勤務、広報歴20年
  • Cさん:IT系企業勤務、広報歴20年
  • Dさん:フリーのPRエージェント、広報歴10年

「辞め女子アナ」広報という新脅威

──業務領域に変化は?

A 広報が使いこなすべき手段は本当に多様化しました。ただ、SNSなどでBtoB企業が成果を出すのは難しい。効いてくるのはBtoCでしょう。

あるレジャー企業はコロナ禍における入国規制の緩和に向けて、ロビー活動と並行して広報がインスタグラムやTikTokを頑張ることで、世論誘導も成功させていました。

週刊東洋経済 2022年11/19号[雑誌](氾濫するPR)
『週刊東洋経済 2022年11/19号 氾濫するPR』(東洋経済新報社)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。紙版はこちら。電子版はこちら

B 競合が「note」をフル回転し、ブランド発信に成功していて……。自社でどのように活用できるか、まさに検討しているところ。広報の仕事が受け身から発信に変わってきたと痛感します。

C ここ5〜6年でPRのあり方は激変しましたよ。オウンドメディアやその拡散役のSNSを含め、PRの選択肢を選ぶのがすごく難しい。また、最近は発信スキルを兼ね備えた「辞め女子アナ」広報さんが増えてきて、圧倒的に優秀なので脅威を感じています。

D クライアントから求められるスキルがメディアとの関係構築からSNS運用、動画配信まで広がり、ついていけません(苦笑)。

──経営トップのPRに対する姿勢がカギを握るとも聞きますが。

C うちはトップがすごくPRを意識しています。休日の直前、天気予報を見たトップが「天候に関連したあのサービスのリリースを出せ」と。

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