「女と男」市川義一が40超の資格に頼らず生きる道 何とか仕事に結びつけてきたが壁にぶつかる

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これはこれで否定するものでもないですし、求められないと始まらないというのも事実だと思います。ただ、40歳を超えたあたりで出てきたのが「面白さ」への思いだったんです。

ありがたい話、お仕事には恵まれてきました。でも、40歳を超えてからは“当たり前”みたいには仕事が入ってこなくなりました。

20代、30代の時はワダちゃんのポップさもあるし、吉本興業さんがチャンスを与える意味でいろいろと仕事を入れてくれました。感謝しかないですけど、今、そういった仕事は当然若手にシフトしています。

要は、この歳になると“なんとなく”の仕事はないんだなと。“この人じゃないとダメ”という仕事が増えてくる。それが自分にあるのか。そこを痛感したんです。

すき間を埋めるだけではダメ

求められることが大事だと思ってすき間産業的にアレコレやってきたんですけど、ここからは芸人としての本質が問われる。何かのすき間を埋めるんじゃなく「市川は何を作れるのか」。ここが求められると思うようになったんです。

繰り返しになりますけど、これまでの時間も本当に意味があったと思っています。昔、この“求められることをする”ということで、三浦マイルドさんと思いっきりケンカになったこともありましたからね(笑)。それくらい僕は僕で思いを持ってやってましたしね。

ただ、マイルドさんも自分を貫いて「R-1ぐらんぷり」で優勝され、後輩の「ミルクボーイ」も「M-1グランプリ」を制した。

貫くことの強さも見せてもらいましたし、面白いということの強さを自分でもひしひしと感じるようになったんです。それがあるのが芸人として一番強いと。

ただね、これが難しい(笑)。当たり前ですけど難しい。面白いことが大切。「世界平和が大切」くらい誰にでも分かる真理ですけど、そこにどう向かえばいいのか。

それを40歳から強く意識する中で、僕の「面白さ」は人と何かをしている時に出るものなのかなと思うようになってきました。

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