薬剤の不足は深刻、早急に高速道路開放を--日本医師会が東日本大震災被災地の医療状況を報告


 「翌15日には、医療ニーズの高い診療所を回って診察に当たろうとしたが、地元の保健師が放射線対策のヨード配布で多忙を極めたために、診療を大幅に縮小。待機状態となった」(永田医師)。

永田医師によれば、「いわき市内は非常に平静で、パニックも起きていなかった」という。ただ、「市の職員は市民からの電話対応に追われていた。薬も水も足りない。あと1~2日で食料も枯渇するのではないかと切迫感があった」(同医師)。

16日以降も現地に残る選択肢もあったが、「一刻も早く被災地の情報を伝えなければ」との危機感から、東京に帰京。本日の会見に出席した。数日後、再び現地に向かうという。

永田医師が驚いたのは常磐自動車道のありさま。「がらがらにすいている状態で、東京に戻る際は救急車2台とすれちがったものの、車の往来はごくわずかだった」と話す。

いわき市を訪れた石井正三・日医常任理事(救急災害担当)は、「常磐自動車道の被害は小さいという印象を受けた。路面に傷があって片道通行が必要な箇所やでこぼこになった箇所がいくつかあったが、十分に物流輸送に使える。高速道路は緊急輸送交通路として使うだけでなく、一定のチェックを受けた輸送車両にも開放すべき。特に大動脈である東北自動車道については一刻も早く開通を急ぐべき」と話した。

日本医師会の原中勝征会長も今日の会見の冒頭で、国土交通省ほか各方面に高速道路の早急な再開を要請したことを明らかにした。
(岡田 広行 =東洋経済オンライン)

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