快走するアップルの新兵器 iPad2の破壊力!
「2011年が何の年になるか、見に来てください」--3月2日に米サンフランシスコで行われたアップルの新製品発表会。事前に送布された案内メールには、昨年4月の販売から9カ月で1500万台販売した人気のタブレット端末「アイパッド」が描かれ、アイパッド後継機の発表会であることが伝わる趣向だった。
しかも、後継のアイパッド2の仕様は、部品供給者などを通じ、かなりの確度で知れ渡っていた。だからでもあるのだろう、当日には大きなサプライズが用意されていた。1月17日から病気療養のために休職し、「余命6週間」とのうわさまで飛び交っていたスティーブ・ジョブズCEOの登壇だ。
「本当に病気療養中? 今まで以上に元気に見えたが……」
多くのジョブズ・ウォッチャーは、以前にも増してエネルギッシュに、そして丁寧に新製品を説明する姿を見て、そう思ったことだろう。
「サムスンは『ギャラクシータブ』を200万台出荷したが、実際に売れた台数はそれほど多くない。これはサムスンのシニアバイスプレジデントの言葉だ」
「モトローラの端末の価格は799ドル。アイパッドのうち1機種はモトローラよりも高いが、あとの5機種は安い」
アイパッド似の端末で追い上げてくるライバルに軽くジャブを放ち、案内メールでの問いかけ「2011年は何の年になるか」には、次のように答えを示した。
「2010年はアイパッドの年だった。では2011年は何の年になるのか。コピーキャット(模造品)の年だろうか。そうではない。アイパッド2の年になる」