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巷で話題、「公的年金をめぐる2つの提案」の背景 2024年財政検証は出生数減少で一段と厳しく

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  • 土居 丈朗 慶應義塾大学 経済学部教授
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2019年財政検証のオプション試算によると、将来このための追加の税財源確保のために、消費税率に換算すると最低でも1~2%ほどは上げなければならないほどの税収が必要となる。

それは、厚生年金積立金による国民年金の負担軽減であっても同様だ。要するに、基礎年金の給付水準を上げる際には、その半分は、税財源を現行で予定しているよりも多く注ぎ込まなければならない。

前掲の「国民年金・厚生年金『積立金統合案』、何が問題か」でも述べたように、基礎年金の給付水準が目減りして、高齢の生活保護受給者が増えれば、それはそれで生活保護給付は全額税財源で賄わなければならない。だから、基礎年金の給付水準を維持することは重要だ。

しかし、基礎年金の給付水準を維持するのに、増税なしに実現できると安直に考えることは禁物だ。税財源の確保なくして、基礎年金の給付水準の維持はありえない。

厚生年金のさらなる加入者拡大は必要

他方、国民年金加入者のうち、厚生年金に加入できる人を増やす取り組みも進んでいる。これによって、基礎年金だけでなく所得比例年金も受け取れる対象者が増えるから、老後の年金給付の目減りを防ぐ効果が期待できる。

今年10月からは中小企業等への厚生年金の適用拡大が実施された。それまでは、従業員が501人以上の企業に勤務し、1年以上の雇用の見込みがある人までが厚生年金に加入することとされていたが、10月からはそれが、従業員が101人以上の企業に勤務し、2カ月以上の雇用の見込みがある人まで厚生年金に加入することとなった。

しかし、10月から新たに厚生年金の適用を受けることとなった人は、約45万人にとどまる。厚生年金のさらなる適用拡大が今後の課題である。

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