「昨年は交通事故に遭ってしまって。幸い、肩の脱臼程度で大きな怪我ではなかったんですが、日々お金に悩んでいる身としては、保険金が入ったのは助かりました。痛かったし、当たりどころが悪ければ死んでたかもしれへんけど、今はピンピンしてますし、『お金になったから、まあラッキーと考えるようにするか』という感じですね」
今回話を聞いたのは、関西在住の奥山和人さん(仮名・56歳)。奨学金を借りて大学院まで進んだことで、一時は有名国立大学の准教授まで昇り詰めたものの、今は非常勤講師とアルバイトでなんとか食いつないでいるという。
安定を捨て学問の道を選んだ
「高校卒業後、関西の私立大学に入り、そこで日本育英会から無利子の奨学金を借りました。
といっても、国立大学を再受験して入り直したので借りたのは1年だけで、それも50万円程度です。当時の国立は半期の授業料が12万円程度。
『アルバイトすればなんとかなる額や』と思い、奨学金を借りるのはやめて。そのため、このときに借りた50万円はすでに返済が終わっています」



















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