新幹線客も使いやすい「100円」遊覧バスの利便性 観光地をワンコインでつなぐ・洋野から八戸編

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漁港に近い住宅地の中を抜けて、旧小舟渡小学校前まで乗車時間はわずか4分ほど。名前の通り、閉校になった小学校の横にバス停があり、折り返すようにバスは去って行く。学校の向こう側が階上灯台がある小舟渡海岸。この日は快晴で、草地が広がる台地は心地よい。だが人影はほぼなく、もっと観光地として売り出す方法はないかとも思う。

旧小舟渡小学校前バス停
旧小舟渡小学校前バス停(筆者撮影)

ここまで来ると、最寄り駅は階上ではなく角の浜になる。なんでもない小川が県境で、これを越えて10分ほど歩くと朝に来たばかりの駅に戻れた。12時03分発の八戸行きに乗って、大蛇を出ると八戸市内に入り、最初の駅が金浜。ここまで八戸市営バスが路線を延ばしている。

ワンコインバスで鮫駅へ

堀割の中にある金浜駅から階段を登って、駅前の道へ出ると金浜駅前バス停がある。

金浜付近を走る八戸線の列車
金浜付近を走る八戸線の列車(筆者撮影)
金浜駅前に到着する八戸市営バス旭ヶ丘営業所行き(筆者撮影)

ここに停まるバスは1日5往復。次に種差海岸方面へ行く便は13時28分発だが、先に金浜小学校行きが18分に「M15」の系統番号を掲げて現れた。これが旭ヶ丘営業所行きとして折り返してくる。ところが系統番号は「3」。八戸市営バス独特の番号のつけ方で行先別になっており、上りと下りで異なる。

さらにほとんどの系統が通る八戸中心街ターミナルからの方面別のアルファベットが添えられている。「M」は鮫方面を表す。珍しいやり方だが、旅行者にとっては難解だ。

この時は、海の景色を右手に見ながら三陸浜街道を通り、種差海岸インフォメーションセンターまで10分、270円の区間を乗っただけなので、さほど問題ではなかった。八戸市営バスには2022年2月26日より交通系ICカード「ハチカ」が導入されており、Suicaなど全国共通利用できる交通系ICカードでも支払い可能だ。

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