下着ユニバが「令和らしい炎上」である3つの理由 バカッターの歴史が若い世代に受け継がれず…
結果として「下着ユニバ」がトレンド(投稿頻度の多い単語)に入り、より火に油を注ぐ結果に。一連の騒動を受けて、USJの公式ツイッターアカウントは、このようなアナウンスを投稿した。
USJ公式サイトの「パーク内での仮装について」には、退出や入場禁止措置を取る場合があるケースが列挙されているが、今回の事案は「公序良俗に反する服装、および公然わいせつ罪などの法律に抵触する服装(パークにふさわしくない過度な露出、刺青など)」に該当するのだろう。
なお各種報道によると、インスタグラマーらは上着を羽織っていたといい、USJ担当者も、仮に入場時からこの格好であれば、注意を促していたとの趣旨を話しているという。
本件が「令和の炎上テンプレ」と言える理由
長年ネットに触れてきている人には、「なぜこうした炎上は繰り返されるのか?」という疑問を抱く人もいるに違いない。
しかし、冒頭でも軽く触れたが、筆者は以下の3つの理由から、今回の炎上を「令和の炎上テンプレ」だと指摘したい。
(1)技術革新によって断ち切られた文脈
(2)インスタとツイッターといったサービスによる文化の違い
(3)仲間内と世間での価値観の違い
順番に説明していこう。
(1)技術革新によって断ち切られた文脈
筆者はネットニュース編集者として、約10年にわたってネット上での炎上を目撃してきた。「USJで炎上」というフレーズを聞いて思い出されたのは、約10年前に起きた事案だ。
大学生がボートをわざと転覆させたり、走行中のアトラクションから身を乗り出したりする迷惑行為を、まるで「武勇伝」のようにブログなどで語って大炎上。主犯格の学生が停学となるほか、他大学の学生も加担していたなど、そこそこの社会問題となった。
今でこそ、インスタやTikTokのように、写真や動画メインのSNSが主流になっているが、当時はネット上での発信と言えば、文字がメインだった。2000年代前半にブログ、後半にツイッターが登場。画像も添付できたが、あくまで文章を彩るサブの存在だったわけだ。
大きな社会問題となった、そして親世代を震撼させた「バカッター」「バイトテロ」なども、ツイッターやブログ起点の話題だった……と言えば、時の流れの早さを実感する人は少なくないだろう。
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