障がい者に優しい「下町の映画館」その驚きの挑戦 聞こえない・見えない人にどう作品を届けるか
見えない人、聞こえない人、車いすの人など、どんな人でも一緒に映画を楽しむことができる日本で唯一のユニバーサルシアター、シネマ・チュプキ・タバタ(東京・北区)がドキュメンタリー映画『こころの通訳者たち』を製作。10月1日より同館で先行上映され、満席の回が続く盛況を見せている。そして10月22日からは新宿K'sシネマほかで全国順次公開となる。
映画館で上映するすべての映画に音声ガイド(注1)と字幕をつけている映画館シネマ・チュプキ・タバタの初製作・配給作品となる同作。耳の聞こえない人にも演劇を楽しんでもらうために挑んだ、3人の舞台手話通訳者(注2)たちの記録と、そしてその映像をどうやって目の見えない人に伝えるのか、音声ガイド作りに参加したメンバーたちの奮闘を描いている。今回は、本作のプロデューサーを務めたシネマ・チュプキ・タバタの平塚千穂子代表に話を聞いた。
障がい者専用の映画館だと思われる
――まずは映画館の近況からお聞きしたいのですが、2016年9月にオープンしたチュプキも今年で6年たちました。あらためて振り返ってみていかがでしたか?
オープンした当初は障がい者専用の映画館と言われることが多かったですね。ユニバーサルシアターといっても、それはどんな方が来ても大丈夫ということなので。皆さんに楽しんでいただきたい映画館なんだと浸透するまでには時間がかかりました。
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