3カ月育休で「キャリア分断」経験した彼の気づき 有休消化できない日本で男性育休は根付くのか

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有給消化も難しい男性の育休を浸透させるには、どのようにしたらよいのでしょう(写真:kouta/PIXTA)

育児・介護休業法の改正に伴い、2022年10月から「産後パパ育休」と「育児休業の分割取得」が新たに加わった。

すでに男性育休を積極的に推進したり、取れるようにしたり体制を整えている企業も増えているが、「制度はあるけれど、あまり取ってほしくない」「取れる雰囲気ではない」という職場も少なくない。はたして、男性育休は浸透するのだろうか? 

男性育休が浸透している企業の特徴

2021年度の男性育児休暇の取得率は、9年連続で上昇し、13.97%と過去最高を記録した。

「2012〜2017年の5年間、日本生産性本部が入社半年の男性社員に育児休業の取得意向を調査したところ、2012年の66.8%から毎年上がり続け、2017年には79.5%が育休取得を希望していた。当時の新入社員たちが今、育休を取る世代になっていると思うと、現状の約14%という数字は、希望と現実が大きく乖離しているといえる」

そう話すのは、大手企業・法人向け統合人事システムを展開するWorks Human Intelligence WHI総研の眞柴亮氏だ。

同社システムのユーザー各社に実施した「男性育休に関する取り組み状況」調査によると、男性育休取得率が20%を超える企業が25.6%ある一方、5%未満の企業が51.2%と過半数を占めた。

「男性育休の文化形成が進んでいる企業は、上場企業に多く、採用や投資家へのアピール、子育てサポート企業の証し『くるみん』認定を目指している」(眞柴氏)と言い、「若年層においては、共働き世帯のほとんどが育休を取得したいと申し出がある」という企業もあるそうだ。

しかし、男性育休を取りたくても、取っている人はまだまだ少ないのが現状だ。

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