「お金を増やした先」にあるワナに陥る人の特徴 「お金があれば幸せになれる」は大きな勘違い

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オールドリッチと呼ばれる代々お金持ちの家に生まれ育った人ほど、意外とケチで、お金の使い方にシビアです。

彼らはもともと、お金は何かの価値と交換するものという考えがあって、その対価を熟考するので”なんとなく”お金を使うということがありません。

さらに、お金を使うときには、払ったと同時に「いい価値」と交換できたと考えるので、持ち金が減ったことではなく、価値が増えたことにフィーチャーできます。これが、お金が増える使い方です。

たとえば、今お財布に1万円しか入ってないけど、給料日までの10日間をこの1万円で暮らす、となったとします。そこで、仮に8000円の買い物をしたとすると、多くの人は「残りの日数をどうやって暮らそう……」と、持ち金が減った感覚に襲われてしまうでしょう。でも「本当に持ち金は減った」のでしょうか?

私が曾祖父に、幾度となく教えられてきたのは「払ったお金はいくらで、そのとき得たものは何?」ということです。

私の曽祖父は永田雅一と言います。映画会社の大映を一代で築き上げ、一代で潰してしまいました。毀誉褒貶の激しい人でしたが私には最高の曽祖父でした。

その曾祖父には、「お金を使ったことで、いただいた価値は何か、どれだけ笑顔になれたか、幸せな気分になれたか」をいつも聞かれていました。私が子どものころ、曾祖父はお金があっても、欲しいおもちゃをなんでも買ってはくれませんでした。

プライスレスな価値を重視

「いつでも買えるもの」は買わないのです。ミニマリストとまではいかずとも、ムダなモノを持たないことで、持つべきモノがわかってくるからです。

ただ、目的がない買い物や衝動買いは基本的にしませんが、誰かへのプレゼントにはお金を惜しみません。なぜなら、プレゼントを贈ると、贈られた相手は無条件に笑顔になってくれて「ありがとう」と言ってくれるからです。

これは、とてもプライスレスな価値がありますよね。曾祖父は「笑顔になるお金の使い方が、お金が増える使い方だ」と言っていましたが、その教え通り、私はプライベートでも人を喜ばせるようにしています。

私は、これを「他喜力(たきりょく)」と呼んでいて、お互い喜ぶ力という意味ですが、それを大切にしています。「まわりのみなさんを笑顔に」と思って行動していると、自分が笑顔にした倍以上に、自分も笑顔にしてもらえると考えています。

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