博多大吉「生理でしんどい、を基本に考える」 高尾美穂医師と「生理」について語って見えたこと
高尾:はい、付き合いはじめなのか、交際してそこそこ長いのか、結婚して子どももいるのか……当然、違ってきますよね。だからこそ柔軟に考えてほしいんです。女性の場合、生理では特に問題がなくても、更年期になってしんどさが出てくる可能性があります。そのとき、どうするか。
以前出演した『あさイチ』では、更年期の女性がAIに体調と、何をしてほしいかを伝えると、パートナーがそれを見て状況を把握するというアプリが紹介されていました。すごい時代ですよね。直接話さないほうがコミュニケーションがスムーズになる場合もあるでしょう。生理にも応用できそうです。
生理中のセックスについて知っておくべきこと
高尾:「生理中は妊娠しないから、避妊の必要なし」という誤解も多いですよね。
大吉:はい、「コンドームを着けなくていい」と聞いたことがあります。生理中のことを避妊しなくていい〝チャンス〟ととらえていた男性もいましたよ。
高尾:まず、生理中なら妊娠しない=いわゆる「安全日」というのは誤解です。たしかに、生理が起きているということは子宮内膜がはがれ落ちていることを意味するので、妊娠の可能性は低くなります。ただ、可能性が低いだけで「0」ではありません。
妊娠を希望しないなら、生理中でも避妊はマストです。コンドームは性感染症予防にも有効というのはご存知だと思いますが、これからは生理中のセックスでもコンドームは必須だと覚えてください。
経血は子宮から腟へと流れていくほか、卵管へも流れます。卵管はストローのような状態になっていて、経血がそこを通って腹腔内……つまりお腹にまで到達するんです。この〝逆流〟現象は生理のときだけ起きます。生理のときにセックスをして男性器から女性の腟に雑菌が持ち込まれると、雑菌が経血とともに逆流に乗って、子宮、卵管、お腹へと運ばれていくわけです。
その結果、お腹で炎症を起こすこともある。腹膜炎です。すごく痛いんですよ。生理中のセックスにはこうしたリスクがあるので、おすすめはしません。もし、するとしたらコンドームは必須!