「人の上に立つのがつらい」あなたに伝えたい視点 いいリーダーの条件は「自分で決めないこと」

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■鴻上さんの答え

一輪車さん。あなたはとても聡明な人ですね。「誰かに気を使ってほしいから可哀想な自分を演出するために嫌味や文句を言っている」という自己分析は、とても鋭いと思います。

大人でも、なかなか気付かないことです。それを17歳で自覚しているのですから、素晴らしいです。

鴻上尚史さん(撮影:朝日新聞出版写真映像部・小山幸佑)

リーダーとして苦労している時は、誰だって、みんなに分かって欲しいと思いますからね。自分だけが苦しんでいるような気がして、その苦しみを誰も理解してくれないと感じて、とても悲しくなるものです。思わず大声を出すのも、誰かに分かってもらいたいというサインですね。

また「自分の本性といいますか、最低な部分が出てしまいます」という分析もすごいです。最低な部分を本性と言えることは、とても立派です。

リーダーは、「情報を流通させる人」

さて、一輪車さん。「どうしたら自分は変われるでしょうか」と書いていますが、どんなふうに変わりたいですか? 一輪車さんの考えるリーダーとはどういう人ですか?

一輪車さんの言葉で言うと、「本格的に先頭に立ち学校を引っ張っていく」人で、「いざという時責任を負えるようなしっかりとした人間」ということですね。

逆に言うと、「自分を追い込んでいる時や自分の限界が近い時でも、感情が高ぶらず、嫌味を言わず、大声で文句を言わない人」ですね。

ふう。大変ですね。一輪車さんの言葉を書き写しているだけで、溜め息が出ました。

リーダーは大変ですねえ。

でもね、一輪車さん。僕の考えるリーダーは、一輪車さんのものとはちょっと違うのです。

一輪車さんのリーダーのイメージは、「先頭に立ってぐいぐい引っ張る人」でしょう?

僕の考えるリーダーのイメージは、「情報を流通させる人」なんです。

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