いまでこそ、マクドナルドのハンバーガーは150円(今月値上げされた)だが、2002年には59円(税別)で販売されていた。かっぱ寿司も、また「1皿100円」の先駆者だ。驚くような価格が、ウワサの温床になった可能性は否めない。
衝撃的すぎたCMと「パフェいわし」発言
また、かっぱ寿司とネットカルチャーを語るうえでは、「パフェいわし」にも触れなくてはいけない。
2015年に放送されたテレビCMで、おなじみのテーマソング「♪かーっぱかっぱ、かっぱのマークの、かーっぱ寿司」にのせて、次々と老若男女が歌いながら、おすすめ商品を紹介するバージョンがあった。
魚介類を中心として「すしネタ」が上がるなか、2周目の「かーっぱ寿司」、つまりラストシーンで、高齢男性が「パフェ」、背後の高齢女性が「いわし」と商品を差し出す。
パフェいわし。「スイーツと光り物」という、およそ食べ合わせが想像できない2品が連呼されたことで、多くの視聴者の記憶にすり込まれた(もっとも2人が、それぞれ食べるのだろうが)。
昭和・平成世代にとって印象深いに違いないこのCMだが、実は最近、若い世代の間でも認知度を上げつつある。その舞台はTikTokだ。友人との再現動画から、「パフェいわし」部分の耐久動画、有名人や「本家」の声マネ、替え歌、そしてピアノ演奏まで。ニコニコ動画でも同様に、面白おかしく加工した「MAD動画」が2020年頃から出回り、ちょっとしたブームが起きているのだ。
実際、次のような調査結果も出ている。デジタルマーケティング企業「トレンダーズ」が運営する、SNSやZ世代動向の研究機関「memedays(ミームデイズ)」は、2020年下半期の10代トレンドランキング(言葉部門)5位に「パフェいわし」を選出しているのだ。
15~19歳の女性525人を対象にした、インターネット調査によるもので、ランクインの背景を「TikTokきっかけで過去の曲のワンフレーズがSNSミーム化し、リバイバルヒットする現象が数多く起こった2020年でした」と分析している。
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