そうした意味では、投資初心者が少ない資金からコツコツとお金を貯めてつみたてNISAなどを利用して投資を行うことを、私は肯定しています。
コツコツと積み立てるように気長に投資するという行為によって、自分のメンタルである欲望や恐怖をうまくコントロールする術を学べます。お金に対する特別な感情(とくに執着心や欲深さ)を徐々になくしていくことができます。 これが、私が初心者、特に若い人につみたてNISAから投資をすることをお勧めする一番の理由です。
なにより、自分のリスク許容度を知り、お金が絡んだときの自分のリスク耐性、つまり性格を知ることができます。 これにより、株式投資のメリットとデメリットを深く理解できるようになります。
これらを若いうちから経験することによって、資産形成が上手にできる器が土台として形作られていくのだと、私は考えます。
個人投資家が味方につけるべきは「時間」
もちろん、簡単なことではないかもしれません。実際、私も今の心理状態を手に入れるまで、長い年月がかかりました。当然、私が投資を始めた頃も、自分の欲望やメンタルをコントロールすることはできなかったはずです。その重要さにも気づけていなかったと思います。
私が株式投資を始めた頃は、ネット証券取引が始まったばかりで、行動経済学や行動ファイナンスをわかりやすく扱った書籍はありませんでした。行動経済学が注目を集め出したのは、つい最近の話なのです。
結局、個人投資家が味方につけるべきは「時間」です。長く時間をかけてじっくりと投資をするというのは、自分の心と向き合える余裕を作り出します。そうした意味では、株式投資はビジネスの一環ですので「慣れ」も必要だということです。
私が若い個人投資家に、「まずは長期投資家を目指しなさい」「自分の性格を知って、それに合わせて後からやり方を変えていけばいい」と伝えるのは、そうした理由があるわけです。
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