電気のベンツ「EQE/EQS」日本上陸で見えた全貌 日本最長700kmの航続距離で高級車の新時代へ

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EQE 350+は、リアアクスルに電動パワートレイン「eATS」を搭載し、最高出力は215kW(292PS)。航続可能距離は624km(WLTCモード一充電走行距離)としている。

それに対してEQE 53 4MATIC+では、フロントとリアの両方にeATSを搭載した4輪駆動となっており、最高出力は460kW(625PS)、さらにRACE START使用時は最大で505kW(687PS)にも達する。航続可能距離は526kmだ。

「EQE」のパワートレイン
「EQE」のパワートレイン(写真:メルセデス・ベンツ日本)

どちらもリチウムイオンバッテリーのエネルギー容量は90.6kWhで、6.0kWまでの交流普通充電と150kWまでの直流急速充電(CHAdeMO規格)に対応する。

EQSも同様にFRモデルと4輪駆動のAMGモデルが用意されており、それぞれ「EQS 450+」「メルセデスAMG EQS 53 4MATIC+」とネーミングされる。

最高出力は、EQS 450+が245kW(333PS)、EQS 53 4MATIC+が484kW(658PS)。こちらも、RACE START使用時は最大560kW(761PS)という途方もない出力を発揮する。

「メルセデスAMG EQS 53 4MATIC+」のエクステリア
「メルセデスAMG EQS 53 4MATIC+」のエクステリア(写真:メルセデス・ベンツ日本)

EQSのバッテリー容量は107.8kWhで、航続可能距離は順に700km、601kmと発表されている。一充電で700kmという航続可能距離は、現在のところ日本で販売されているBEVで最長だ。

なおEQE/EQSともに、日本仕様の特別な機能として、車外へ電力を供給できる双方向充電システム(V2H/V2L)を採用する。家庭の太陽光発電システムで発電した電気の貯蔵装置なるほか、停電した場合などに、電気を家庭に送る予備電源としても利用できるものだ。

Sクラスと同等の価格で勝負

安全機能や運転支援機能は、メルセデスらしく最先端のものがフルパッケージされる。一つひとつを説明しているとキリがないため割愛するが、おおよそ考えられるものすべて(もしくはそれ以上)が搭載されていることは言うまでもない。

気になる価格は、EQE 350+が1248万円、メルセデス AMG EQE 53 4MATIC+が1922万円、EQS 450+が1578万円、メルセデスAMG EQS 53 4MATIC+が2372万円。

絶対的な価格は高いが、既存のSクラスが1338万円~と考えると、驚くような価格ではないといえそうだ。これまでEクラスやSクラスに乗ってきた人たちが、どれだけ移行するのか。あるいは、いち早くテスラに興味を示したようなアーリーアダプターの関心をどれだけ引けるのか。このあたりが日本での販売の鍵となりそうだ。

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木谷 宗義 自動車編集者

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きたに むねよし / Muneyoshi Kitani

1981年、神奈川県生まれ。大学卒業後、専門学校で編集を学び、2006年よりフリーランスの編集者/ライターとしてキャリアをスタート。取材・執筆、編集、ディレクション業務のほか、当初よりメディア運営に携わる。現在は自動車編集者として、初心者向けからマニア向けまで幅広く自動車コンテンツの制作やプロデュースを行う。type-e.inc代表取締役。

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